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積み重ねた努力と支えてくれたみんなの想いを背負い、彼らは箱根を駆け抜ける。タスキの重さを強さに変えて。「風が強く吹いている」

人生をどう生きるか?自由に生きて良いということを無条件に許された人間にとって、選択肢が無限にあるのは、それはそれで結構、悩ましく難しい問題です。そしてそれは、”自分らしく生きる”というのがこの世の中においての大雑把な模範的解答であり、懸命な生き方なんだと思います。しかし、その”自分らしく”が問題なのです。何が一体、自分らしいのか?黙って待っていれば、いつか自分は自分らしくなれているのか?惰性で生きていれば答えはやはり、NO!ですよね。他人から見て、”あなたらしい”とは言われても、それは決して”自分らしい”とイコールではないはずです。

できれば興味のあるものに積極的にチャレンジして見聞・経験を積み、自分に合ったものを少しずつ見つけていくのがベターなのでしょう。ああ、そうか、その一連の作業の積み重ねが自分らしく生きるというやつにつながっていくのか、なるほど。”自分らしく”という言葉にとらわれすぎると頭でっかちになり、難しく考えて悩んでしまうけど、自分の欲する方向にまずは行動して、昨日よりは今日、今日よりは明日の今までとは違う景色を観ようと、ちょっとだけ自分で自分の背中を押してやれば、結果、自分らしく生きることになっていくのかもしれない、かな。

その人なりの人生。人と比べたって羨んで真似をしたって所詮、その人と同じように生きることはできないですよね。だったら、むしろ、開き直って自分らしく生きてみましょうか。”今日”とは違う”明日の自分だけの景色”を見るために。

ただし、一人だけでは見づらい景色もあるのが事実。そこは他人の力を借りて見るのもまた一つなのかもしれませんよね。仲間に感化されて行動することも、”自分を変える”、”自分らしくを育てる”ことにつながるんだと思います。未知なるものに挑戦しようとした場合、逆に他人をこちらから巻き込むこともありですよね。

今回紹介する作品は、他人に巻き込まれ、他人を巻き込み、それによって、どこかもの足りないと思っていた自分が感化され、動き始め、仲間とともに行動する中で、それぞれが新たな自分を見つけていく、そんな素敵なお話です。

その作品とは「風が強く吹いている」です。

風が強く吹いている1

大学対抗の駅伝大会と言えば、正月にTV中継もされるあの有名な”箱根駅伝”ですよね。まさに、この箱根駅伝を目指す若者たちの物語がこの作品です。有名どころの大学駅伝チームを取り上げた、とっても苦しく、汗臭い熱血な青春ストーリー、ではなく、その辺のあんちゃん達がマラソン経験者にうまくそそのかされて一緒に走らされ、気がついたらいつの間にか走ることにのめり込み、箱根を10人で目指すことに事になった的な、面白さたっぷりのノリと同時に感動もしっかりと味わえるスポーツ&青春ストーリーです。

補足しておきますが、箱根駅伝は往路5区間、復路5区間の計10区間を10人で走り繋ぐマラソンです。なので、最低10人は必要なのですが、このお話は無謀にも控え選手がまったくいない、カツカツの10人で箱根を目指すという、常勝チームが安定した選手層を保ってのぞんでいることからすると、ある意味とんでもないお話なのです。

ちなみに、箱根駅伝の正式名称は、”東京箱根間往復大学駅伝競走”です。前年のシード校10校と予選会での10人の合計タイムの上位10校と関東学生連合チーム1校を加えた21校が参加し、1月2日・3日に行われます。読売新聞東京本社ビル前からスタートし、神奈川県箱根町・芦ノ湖までの往路107.5km、復路109.6km、合計217.1kmを10人で走ります。一人平均21kmなので、ハーフマラソンのリレーといったところです。どうやって彼らはトレーニングし、実力を付けていくのでしょうか?そして本当に箱根駅伝に出場できるのでしょうか?この作品を見終わった頃にはみなさんはこの作品のタイトルの意味がよくわかっているはずです。なるほどねって。

この作品は、小説家・随筆家である”三浦しをん”さんが2006年に書いた同タイトル小説が原作となっております。(三浦さんは2012年に「舟を編む」という小説で本屋大賞を受賞した方です。)この小説が2007年に漫画化され、さらに2009年には実写映画化され、興行収入45億に達する反響を残しました。そしてそれからしばらく経っての9年後にアニメ化となり、2018年10月~2019年3月に全23話が”日本テレビ”他で全国放送されました。

ジャンルはスポーツ。アニメーション制作は”Production I.G”。監督は「戦国BASARA弐」「攻殻機動隊 新劇場版」を手がけた”野村和也”さん。脚本・シリーズ構成は、映画「桐島、部活やめるってよ」(2012年)の脚本を手がけた”喜安浩平”(俳優・声優・演出家・脚本家)さんが担当しました。

風が強く吹いている2

人気のない夜道を一人、さっそうと走り去るものがいた。「待ちなさい。・・・万引きです。・・・誰か・・・。」徐々にその声は引き離され、フェードアウトしていった。その声のあと今度は一人、ものすごいスピードで自転車を飛ばすものがいた。自転車はまもなく走る男に追いつき、そのまま並走し始めた。そしてこう尋ねる。「なあ、走るの好きか?」自転車を飛ばしていた彼の名は清瀬 灰二(きよせ はいじ)、通称”ハイジ”。この物語の主人公であり、寛政大学文学部の4年生。銭湯に出かけた帰りだった。

そして、走っていたのは偶然にも同じ大学の社会学部1年生、蔵原 走(くらはら かける)、通称”カケル”。彼はアパートの敷金・礼金を雀荘で使い果たしてしまい、コンビニでパンを万引きして逃げていた途中だったのだ。ハイジはカケルのことを案じ、家賃がなくても当面は大丈夫だから自分の下宿に来ないかと彼を誘った。そして、まずはパンをコンビニへ返しに行こうとカケルに告げた。その後下宿に戻ると、そこにはハイジ以外の寛政大学に通う下宿生が8人もいた。ハイジは早速、カケルをみんなに紹介し、その後、みんなでカケルの歓迎会を開いた。当の本人、カケルは成り行きでハイジについてきたものの、そこに住むとはまだ一言も言ってはいなかったのだが・・・。

下宿生は、1年生の双子の兄弟”兄の城 太郎(じょう たろう)通称”ジョータ”と弟の城 次郎(じょう じろう)通称”ジョージ” 、クイズが大好きな4年生の坂口 洋平(さかぐち ようへい)通称”キング”(クイズ王的なところから)、昔から地元では神童と呼ばれてきたことから通称が”神童”となった杉山 高志、ヘビースモーカーの3年生である平田 彰宏(ひらた あきひろ)通称”ニコチャン先輩”(最初はハイジよりも1学年上だったらしいが今は1学年下に)、司法試験に一発で合格した秀才の4年生、岩倉 雪彦(いわくら ゆきひこ)通称”ユキ”、部屋が漫画で埋め尽くされているくらい漫画オタクで顔が美形な2年生、柏崎 茜(かしわざき あかね)通称”王子”、アフリカからの国費留学生、ムサ・カマラ通称”ムサ”。ハイジはこの下宿で彼らみんなの食事をいつも作っているらしい。世話好きなのだ。

歓迎会が始まってニコチャン先輩がカケルに話しかけた。「どうやってハイジと知り合ったんだ?」カケルは言葉少なげに答える。「たまたま、道で」と。さすがに万引きで逃げてる最中に知り合いました、とは言えなかった。それからしばらく、みんな思い思いに料理を食べながら酒を飲み、談笑が続いていた。頃合いを観て突然、ハイジがクラッカーを鳴らし、みんなの注目を集めながらこう切り出したのだ。「宴もたけなわだが、聞いてくれ。大事な話だ。蔵原が入居して、ついにオレたちは10人になった。ちょうど10人だ。」新入生の双子がやってきてから10日間、ハイジは呪いのように「あと一人、あと一人」と独り言を言っていたらしい。何があと一人なのだろうか?

「10人揃った記念によ、みんなでどっか、旅行にでも行くか?」ニコチャン先輩がそう提案した。「みんなで、良いですね。」ハイジが答える。「どこにするか?」と再びニコチャン先輩の言葉に対してハイジがすばやくこう答えた。「それなら、うってつけの場所があります。」「どこだ?」「箱根だ。」とハイジが答える。すると神童が「温泉もあるし、移動も簡単ですものね。」と。「いいじゃん、ハイジ。じゃあ、電車かレンタカーか・・・」と今度はユキが反応した。それに対し、ハイジがこう答えた。「乗り物は使わない。移動はすべて足だ。」「えっ。」「この10人で頂点を目指そう。誰でも一度ぐらいは目にしたことがあるだろう、正月、雑煮でも食いながら・・・。出よう、みんなで。箱根駅伝に。」

その発言を聞いて、みんなはあっけにとられていた。「どういうことですか?」ムサが聞いた。ハイジはおもむろに下宿名”竹青荘(ちくせいそう)”が書かれている看板をみんなの前に差し出した。よく見ると、その名前の脇には小さく、そしてやや、かすれながら”寛政大学陸上競技部錬成所”という文字が読み取れた。どうやら、この下宿はもともと陸上部の寮だったらしい。そして下宿生は全員が竹青荘の入居届けを出したことによって自動的に陸上部に入部したことになっているらしい。

詐欺だとキングが答える。それに対しハイジは、朝晩の飯がついて家賃3万円はおかしいとは思わなかったのか?と返答した。陸上部の監督はどうやら大家さんらしい。かつては寛政大学に名コーチありと呼ばれたほどの人物であるようだ。ここまで沈黙を保っていたカケルが口を開いた。「絶対に無理だ。   箱根に出るなんて、絶対に無理だ。」ハイジは答える。「それは、誰にもわからないだろう?」

翌早朝、カケルは一人、ランニングをしていた。途中の公園ではハイジが犬の”ニラ”を連れてベンチで休んでいた。カケルは、ジャージのズボンをまくって足をマッサージしているハイジを見た。彼の右膝あたりには手術あとが見受けられた。それについてカケルは何も聞かなかったが、ハイジの方から高校時代に手術したことを聞かされた。そして半年後にはカケルの走るペースに合わせられるレベルまで足は回復すると、ハイジはカケルにそう話した。続けざまに彼はカケルに対してさらにこう告げたのだ。「オレは本気だぞ。必ず出る、箱根駅伝に。今日から全員、口説き落とす!お前のこともな。   仙台城西高校、蔵原走。」

ハイジは蔵原の過去を知っていて、目の前にいる彼が全国的にも有名な存在であることにいつしか気づいていたようだ。カケルはハイジに見透かされて、はっとした。どうやら蔵原走とは、高校時代に陸上界で名を轟かせていた人物らしい。夜の公園で、二人は互いに歩んできた道が遠からずとも近いところにあったことを暗黙で感じ取っていた。彼らの周りには、これから何かが動き出しそうな予感にも思える風が、わずかに吹いていた。(第1話)

風が強く吹いている3

今回の作品はガチな小説が原作のようですので、しっかりと筋が通ったお話であることが伺えます。ですので、お話自体の面白さには大いに期待が持てます。それと、タイトルに”風”が入っておりますが、原作を読んでないので場面毎の細かい風の描写が文字で表されていたかどうかはわかりませんが、演出を見る限りでは様々な場面で風を吹かせていることに気が付きます。それぞれが、おそらくは意味のある風であることがわかり、にくい演出だなあって感心させられました。

それと、気がついたのは、このスポーツは他のスポーツと決定的に違うところがあることです。それは何かというと、走りながら、同時に頭の中でいろんなことに思いを巡らせることができるスポーツだということです。他のスポーツにはそんな暇はまったくありません。その要素をうまくストーリーに載せて膨らませているので、細かい心の描写はとても楽しくもあり、感動も深くなる要因につながっていると思います。今回のこの作品を観ると、おそらくはリアルな駅伝においても選手は長い距離を走っている最中に、同時にいろんな想いを回想しながら走っているのかなあって想像したくなります。これから駅伝を見る視点が少し、変わりそうですね。

また、全23話と2クール分を使って大事にお話が構成されている作品ですので、各10人のそれぞれにスポットが当てられ、今までの生き様もしっかりと表されています。それだけに各選手が必死に走っている場面を観ると、それぞれの選手が背負ってきたものの重さを感じ、感動で目頭が熱くなります。更に、駅伝は次にタスキを繋がないと終われないチームスポーツです。個人個人が故郷の多くの応援と想いを背負って箱根に立つ他に、その重さを受け取りながら次につなげて、最終的には10人分まで背負って完結させなければならない、想像を絶するプレッシャーの中で闘うスポーツなのです。単なる速さだけでなく、そこに強さがないと走りきれないことが作品を通してなんとなく理解できました。

さらに、私にとってこのアニメは、想いが膨らむ特別な作品でもあります。私の地元は福島県の片田舎です。かつて2005年の箱根駅伝には、わが町のヒーロー・誇りである”今井正人”くんが順天堂大学の往路5区で出場しておりました。彼は私の中・高校のだいぶ下の後輩にもあたります。彼はその年から3年間、往路5区を毎年走り続け、3年連続で区間賞を取り続けるという偉業や驚異の11人ごぼう抜きで順天堂大学を総合優勝に導く立役者になった人物なのです。当時、実況アナが彼のことを”山の神”と呼び、選手に敬意を表すフレーズとして使うきっかけとなった初めての選手でもあります。現在、彼は34歳になりましたが、現役でトヨタ自動車九州でまだ頑張り続けております。

それとはまた別の話ですが、主人公の蔵原走の出身校が仙台城西高校となっており、仙台出身の設定です。私は現在、仙台に住んでおり、私の一人息子が3年前まで通っていた高校名は、仙台城南高校なのです。一字違いに微妙にアレンジされてますよね。なんか、近しい感じで嬉しいじゃないですか。走くんが走っていた高校総体の競技場はおそらく本物かと。巡礼できそうですね。そんな偶然も重なって私にとっては何かとつながる作品となりました。

この作品に出てくる竹青荘のメンツはみんな個性的で愉快です。それでいてしっかりとみんなそれぞれに感動を届けてくれます。特にひ弱だった王子くんが成長を遂げた姿で走るシーンと、決して逃げない、諦めないでみんなにつなごうとする神童くんの激走シーンには涙しました。これはいずれそのシーンを観ていただければ納得ですよ。本当によく頑張ったなって褒めてあげたいですね。

ハイジとカケルについてはとにかくカッコイイの一言に付きます。ダブル主役がそれぞれ素晴らしかった!最後まで走りを魅せてくれますよ。さて、ということは箱根に出れたんでしょうか?あっ、やっぱりそれは言えません。観てのお楽しみということで。^^;あと、マネージャーのハナちゃんが紅一点、一生懸命だし、可愛いです! それではそろそろ、私の怪走もここまでです。この作品のタスキをみなさんへ渡しますね。最後の区間はあなたに託します!楽しみながら、感動しながら23区間を走り続けてくださいね(*^_^*)

エンディングテーマ「リセット/向井太一」(第1話~第11話)
エンディングテーマ「道/向井太一」(第12話~第23話)

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氷の上では主役はオレだ!演じる男たちが追求する美と技の世界。「ユーリ !!! on ICE」

スポーツアニメの魅力は何か。それは、あなたが知らないスポーツならばその競技の解説がちょくちょく入ったりしますので、当然その作品を楽しみながら知らなかったルールやその競技の見処を知ることが出来るところにあります。知っているスポーツならば、そのアスリートに同調しながら 心理状態や精神論についてより突っ込んだ深い部分に触れる楽しみが出てきます。

私が今までに紹介したアニメ作品の中で、スポーツジャンルものは唯一、「ピンポン」(卓球)というタイトル作品だけにとどまっています。決してスポーツが嫌いなわけじゃないのに、自分がスポーツアニメをあまり取り上げていないことにふと気がつき、なにゆえかをあらためて考えてみました。要するにそれは、私がメインで取り上げようとするアニメ作品の大方が深夜帯ものであることに起因します。大人も子供も楽しめるスポーツジャンルの作品は当然、人気が出るので、大半が日中の帯で組まれるために深夜帯でのスポーツものは絶対数が少ないわけです。

そして、深夜帯で取り上げられる作品は、どちらかと言うと逆に万人受けする方向のスポーツではなくなっていきます。例外的に、人気のスポーツではあってもお話の作りが大人仕様の場合は深夜枠になるかとは思います。果たしてこのスポーツアニメはみんなに紹介するに値するものなのか?40代以上の方には楽しんでもらえるのか?それらも考慮すると、おのずと私の紹介するスポーツアニメはそこで更にふるいにかけることになり、少なくならざるおえないということになるわけです。

理由がわかって私自身もスッキリしたところで、今回はスポーツジャンルの作品を紹介したいと思います。今の話の流れからいくと、メジャーじゃないスポーツということになりそうですが、今回は違います。男子フィギュアスケートの世界を描いたアニメです。

作品タイトルは「ユーリ!!!on ICE」です。

女子のフィギュアスケートならアニメに取り上げられそうですが、男子というのが珍しい気がします。このアニメはイケメンがたくさん登場するので、美男子大好き女子にはもちろんですが、男性が観ても十分に楽しめる作品かと思います。単に勝った負けたのスポーツの熱さが先行する中高生向けアニメとは一線を引いた作品かと。トップアスリートたるものが乗り越えるべき自分自身・相手・そして様々なプレッシャーとの闘いを、引退を考えながらラストシーズンに臨む主人公を軸に他のスケーターの生き様も合わせ描く青春群像劇は、フィギュアスケートという限られた者たちにしか見えない独特な世界を私たちにより身近に感じられるようにしてくれる意義ある作品と言えます。

元フィギュアスケーターの”宮本賢二”さんが、登場人物の課題曲20曲の全てにオリジナルの振り付けを加えているらしく、自らがそれを滑って動画撮影し、作画につなげているようです。それも登場人物のキャラをよく考えて振り付けをしたらしいので、力の入れようが半端ないですね。各キャラの滑りが見どころでもあり、それに合わせた各々の本格的なオリジナル曲も聴きどころが満載なアニメです。今は解説者として活躍され始めた”織田信成”さんもゲスト解説者として実際に声の出演がありますので、そちらもお楽しみに。

この作品は、漫画家の”久保ミツロウ”さんとアニメーション監督・演出家である”山本沙代”さんの二人の原案がもととなっております。山本さんが監督兼アニメ全体のシリーズ構成を担当、久保さんがキャラクターデザイン兼脚本を担当しております。そして、第40回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞を受賞した「この世界の片隅に」を制作した、”MAPPA(マッパ)”がアニメーション制作を行っております。2016年10月~12月に全12話がBS朝日・テレビ朝日(関東広域圏)・AbemaTV(インターネット配信)他で放送されました。では物語の始まりを少し紹介いたします。

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日本フィギュアスケートの特別強化選手である”勝生勇利(かつき ゆうり)”23歳は、グランプリファイナル初出場を果たした。しかし、背負ったプレッシャーの大きさとグランプリファイナル直前の飼い犬の死が重なり、メンタルの弱さから滑りのミスを繰り返し、最下位(グランプリファイナルは6人で争われる)とボロ負けをしてしまう。試合終了後、勇利はジュニアファイナル優勝者のロシアのユーリ・プリセツキー(15歳)とトイレで遭遇。「来年は俺がシニアに出るからユーリは二人はいらない。弱いやつはさっさと止めてしまいやがれ!」と因縁までつけられてしまう始末。そのファイナルのダメージを引きずったまま続く日本選手権大会もボロ負けし、そのため、その他のメジャーな大会には声がかからずにシーズンを終了。デトロイトを拠点に専属コーチと練習を積んできたが、そのコーチとの契約も解消、スケートのために留年までしていた大学も卒業し、5年ぶりに日本に帰国する。

勇利の実家は九州の長谷津町(はせつちょう)という海沿いの城下町にあった。温泉の街でもあったが、段々と温泉をやる家が少なくなって、現在は勇利の実家「ユートピアはせつ」だけが温泉施設を営んでいた。町には「アイスキャッスルはせつ」というスケート場があり、小さな頃に勇利はそこでスケートをはじめたのだ。これからは地元でひとりでスケートを続けることになり、勇利は今後の自身に何が必要なのかを考えはじめていた。

久しぶりに地元のスケート場・アイスキャッスルはせつに行くと、そこにはそのリンクで働く、かつてのリンクメイトで勇利の憧れのマドンナ”優子”がいた。営業が終了した時間帯ではあったが、優子は傷心の勇利に対して、「ひとりで滑ってもいいよ」と優しく声をかける。そんな優子に対して勇利は「僕の滑りを観てほしい」というと、自分が小さな頃からずっと憧れ続けているフィギュア界のトップ・ロシアの”ヴィクトル・ニキフォロフ”選手(27歳)のプログラム(課題曲)を滑走し始める。それはヴィクトルの完全コピーの滑りであったが、勇利と共に昔からヴィクトルに憧れていた優子は勇利のその滑りに痛く感動する。勇利は試合後にずっと落ち込んでいたが、その落ち込みにも飽きて、ヴィクトルの滑りをずっと練習していたらしい。自分が好きなスケートを、ヴィクトルのプログラムを滑ることで思い出したかったからだ。

そんな完コピの滑りを、勇利のファンでもある優子の三つ子の娘達が動画に撮っていたようで、思わず勇利に無許可でネットにアップしてしまう。「勇利、ヴィクトルFS(フリースタイル)滑ってみた」のタイトルで。勇利の知らぬ間に、それはあっという間に世界に拡散。スケート関係者はもちろん、完コピされた本人”ヴィクトル”もこの滑りをネットで観てしまう。

数日後、”ユートピアはせつ”の温泉に浸かる、鍛えられた体の外国人がひとり。なんとそれは、あのヴィクトル・ニキフォロフそのものであった。目の前に憧れのヴィクトルがいることに勇利は信じられない。「どうしてヴィクトルがここに?」勇利の頭の中は??? ヴィクトルは答える。「は~い、ユーリ。今日からオレはユーリのコーチになる。そしてグランプリファイナルで優勝させるぞ。」ネットがきっかけでヴィクトルが日本に来てしまった。何故に?それは曲に調和したユーリの滑りを見てヴィクトルが何かを感じたからに他ならない。勇利をコーチするって本当?そのためには彼は現役を休業して勇利のコーチに専任するらしい。彼が勇利のコーチする狙いは一体?そして勇利は再びグランプリファイナルに出場する力を出す事が出来るのだろうか?
ヴィクトルがはせつに来たことによって勇利は再び始動し始める。憧れの存在がパートナーとなってここから勇利は進化を遂げられるのだろうか?

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この作品は、大枠でのフィギュアスケートの採点方法について説明が入っておりますので、それを多少の知識として軽く頭の片隅に入れればそれ以上は必要なく、むしろ、選手の心理的な内面や各人が今まで背負って来たストーリーを想いながら選手のスケーティングを観るということで、よりフィギュアスケートを感慨深いものにしてくれる作品です。フィギュアスケーターは氷上での演目がスタートすれば、その持ち時間を精一杯自分ひとりで滑りますが、その舞台に立つまでのコーチと二人で費やした時間の中で作り上げてきた、美と技の集大成が試されるのが本番のスケートであります。見た目には一人でも、そのスケーターひとりひとりはそのスケーターを応援する家族・仲間・関係者・多くのファンの支えと想いを背負って氷の舞台に降り立ちます。そう考えるだけで目頭が熱くなりそうです。 

どのスケーターも自分の力量を考えた演目の構成になりますが、氷の上の世界はスケーターひとりひとりがドラマの主役です。その中で最優秀の主演男優・女優賞を決めるのがフィギュアスケートなのでしょう。先行で滑る選手の結果を知り、それを上回るために、ときには用意した演技構成という名の台本を、滑りの中で書き換える選手もいるようで、自分自身との闘いの他に同じリンク上での他の演技者との攻防もありうるようです。ただ、自分の演技以外では同じリンクで滑る選手を応援したり、健闘を称え合う姿勢があるようで、すごく紳士なスポーツだとこのアニメを見て尚思うところがありました。

どのスポーツでもメンタルの強さが大切ではありますが、本番でのノーミスの演技というのが限りなく難しいフィギュアスポーツにおいては、ミスするのは割りと当たり前で、持ち時間数分の中でのミス後に気持ちを引きずらずに瞬時にリセットし、その先をリカバリーすることが出来るメンタルの強い選手がより結果を残しやすいスポーツのような気がします。私たちはスポーツ選手ではありませんが、スポーツ以外でも平常なメンタルを一定に保つということは日常の中でも必要とされることのように思えます。ここからそんなことが学べたら良いですね。

さて、今回の声優さんについてですが、正直、私は男性声優さんは詳しくはありません。ですので独断と偏見で、今回の主役3人の声優さんが出ている知っているアニメキャラを紹介いたします。

主人公の勝生勇利役の”豊永利行”さんは私が割りと好きなアニメ(まだ紹介はしていませんが)「ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?」の主人公”西村英騎(にしむら ひでき)を演じておりました。このアニメヒロインがめちゃくちゃ可愛いです。すみません、豊永さんの話でしたね。続きましてヴィクトル・ニキフォロフ役の”諏訪部順一”さんですが、今回のアニメでは二枚目でありながらおちゃめな一面を魅せてくれる幅のある役でした。「Fate/stay hight」のアーチャー役もこの方の代表的な役柄で、とてもカッコいいですね。 最後に勇利のライバルとなるロシアのユーリ・プリセツキー役である”内山昴輝”さんですが、このお話の中ではわかりやすく言うと、ロシアのヤンキー役です。柄悪いですね。この方は「甘城ブリリアントパーク」の主人公”可児江西也(かにえ せいや)”役ではイケメンでクールな青年を演じていました。こちらも結構面白い作品ですよ。

では皆さん、スケートアニメは見ても、リアルな世界では何かと滑らない様にご注意くださいませ。

オープニングテーマ「History Maker/DEAN FUJIOKA」 
    ※あのディーン・フジオカさんが作詞・作曲・歌まで歌っており、ビックリです。

エンディングテーマ「You Only Live Once/YURI !!!on ICE feat.W.hatano」
    ※ロシア人選手ギオルギー・ボボーヴィッチ役の”羽多野渉”さんが歌っております。

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今も昔も、ヒーローは決してあきらめない!だからカッコイイ。「ピンポン」

今も昔も、ヒーローとは決してあきらめない姿・象徴、それがヒーローの条件なのだろうか?日々、黙々と生活をしている中で、ヒーローのひの字でさえ思いつかない日常を送っているのに。でも、どうせ過ごす毎日なら、私もヒーローでいたい。

 こんなことを思わせるアニメに、私は最近出くわすことになりました。そのアニメとは「ピンポン」
1996年から1997年にかけて、「週刊ビックコミックスピリッツ」という漫画雑誌に掲載された漫画である。今から18年も前のアニメでいまさらアニメ化と思って、冷やかしで見たつもりが・・・。昔、その名の漫画が掲載されていたことは知っていたが、当時はまともに読んではいなかったので、そのおさらいと思って見たのだが、見事にはまってしまった。タイトルのとおり、卓球漫画なのだが、とにかくカッコイイのだ!えっ、卓球漫画なのに、と思ってみると正直やられます、確実に。

 主人公は高校卓球部に所属する二人、ペコとスマイル。二人は小学生から卓球道場にも通う幼馴染。ペコは卓球はは強いが、自分の才能に酔ってしまう自信過剰家。スマイルはいつも無口で笑わない(そこからペコがつけたあだ名)内気な性格ながら、やはり卓球は強い。高校に入り、インターハイの予選大会でそれぞれが今まで知らなかった強敵と対戦。ペコは相手に負けておのれの実力を知ることになり、挫折。スマイルはそんな勝ち負けよりも楽しさを求めていた。スマイルは、ペコが卓球から離れても一人で卓球を続ける。何のために?ペコがいなくて楽しくもないのに、なぜ?

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 卓球にかける情熱と友情がテーマのこの作品、誰がヒーローなのかにも注目。そしてこの作品は、あきらめないことの大切さを教えてくれます。また、 卓球にかかわるライバルの心情もそれぞれ描かれていて、これまた人間模様が見れるアニメです。全55話がアニメでは11話にまとめられています。

 オープニングテーマ「唯一人/爆弾ジョニー」の音楽とぱらぱらアニメ風でスタートする新鮮な感覚と本編の楽しさ、そしてエンディングテーマ「僕らについて/メレンゲ」が後味いい音楽で閉める構成が、とても絶妙なバランス。

 皆さんもこれを見て、久しぶりに”自分の中のヒーロー”を呼び覚ましてみては?

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プロフィール

takapon46

Author:takapon46
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
マジンガーZにパイルダ~オン!ヤマトと999の主人公達と一緒に旅していたアニメ世代の私も今は40歳。嘘です。年齢だけは立派な50歳になりました、てへぺろ。40歳を過ぎた頃から再び、アニメの世界へ戻って来まして、今は専ら深夜帯アニメに夢中です。私なりに選りすぐりだと思うアニメを紹介しておりますので、良かったら覗いていって下さいね。

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