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互いに影響し合って人は生きて行く。心の中も観る世界も人それぞれの大切な何かがきっかけで色づき始める。「色づく世界の明日から」

日本の漫画・アニメ界において、突然の訃報が立て続けに入ってきました。『Dr.スランプ アラレちゃん』『ドラゴンボール』の原作者である鳥山 明先生がお亡くなりになりました。そして国民的なアニメ、日曜夕方18:00から放送の『ちびまる子ちゃん』の主人公・さくらももこ(まる子)役の声優のTARAKOさんがお亡くなりになったのです。

初めて週刊少年ジャンプで『Dr.スランプ アラレちゃん』に触れた時の面白さと感動はいままでにない衝撃でした。その後にアニメ化され、TVでも毎回観ていましたね。私の少年時代はアラレちゃんとともに在りました。『ちびまる子ちゃん』のまるちゃんはサザエさんと同じく私たちが毎年、年を取っていっても私たちの中ではずっと変わらない存在でした。毎週日曜日に必ずルーティンのように観る番組として生活の一部となっていましたね。

永遠に変わらないコンテンツ・キャラクターを提供してくれるそれぞれお二人が常にこの世にいてくれるというのが当たり前のことだと錯覚していましたが、そうではないのですよね。当然ですが、お二人とも普通の人間です。いつまでも永遠ではいられないわけです。お二人ともまだ若いだけに非常に残念なことです。鳥山先生・TARAKOさんのご冥福を心からお祈りいたします。今まで素敵な時間を与えていただきありがとうございました。

私たちが何気に当たり前のように生活していることは実は当たり前ではなく、失ったり無くしてしまって初めてそれが当たり前のことではないことに気づきます。人間が何気にふだん使いこなしている視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚のいわゆる五感と言われるものも、人間にとってとても重要な役割を果たしています。コロナ禍でウイルスによって味を感じなくなった方がいましたが、普段あるべきことがなくなる違和感は相当なものですよね。気持ち的にもうつむき加減にならざる負えない影響を及ぼすことでしょう。

例えば、自分の目の前に映る世界がモノクロだったら一体どんな気持ちになるでしょうか?私たちは普段、当たり前のように色のついた世界で生きています。中には視覚障害をお持ちでそうじゃない方もいらっしゃるかもしれませんが、大抵の方は、何の疑いもなくカラーの世界で生活していることと思います。ある日、生活の中から色が無くなってしまったら?色のある世界だからこそ私たちは奇麗だと感じることができ、感情も豊かになるでしょうし、自己表現にも色が関係し、積極的に生きる原動力にもつながります。色がある事、色がわかる事の恩恵を無意識領域の中で私たちは得ながら生きています。

今回紹介するアニメは、そうした色がない世界でずっと生きてきた少女が過去の世界にタイムスリップし、とある事がきっかけで色のある日常を再び経験し、乏しい感情で後ろ向きに生きてきた人生からやがて前を向いて生きて行こうと変化して行く様を描いた「色づく世界の明日から」です。

色づく世界の明日から21

舞台は2078年の長崎県長崎市。17才・高校二年生の”月白 瞳美”は祖母と花火を見に出かけようとしていた。用事を片付け中の祖母を置いて一足先に瞳美は花火の見える丘に向かった。魔法一族の末裔である瞳美はいつしか色のある世界を失っていた。幼い頃に母と観ていた花火には色があった。「魔法なんて嫌い。」彼女はそう心に思う。色のない世界で生きてきたせいか、あまり人と関りを持とうとしないし一人でも大丈夫だと自分に言い聞かせる彼女。

「私が魔法使いでなかったら花火は今もきれいだったかな?」瞳美がそんなことを考えている所へ遅れて祖母がやって来る。「お待たせ。遅くなってごめんなさい。やっと準備が整ったわ。時間魔法の必需品。今日のために60年分の満月の光を浴びさせ続けてきたの。」そう言って祖母は瞳美の目の前に星砂時計を差し出したのだ。

「あなたは今から高校2年生の私に会いに行きなさい。魔法であなたを過去へと送ります。せっかく行くのだから楽しんでいらっしゃい。」「私、行くなんて一言も・・・」瞳美がそう言いかけるやいなや、祖母は魔法の呪文を唱えはじめた。気が付くと瞳美は2018年版の地図と手紙を握りしめ、バスに乗っていた。時空を移動するバスの中?「到着。」車掌がつぶやく。「あの~、ここはどこですか?」彼女は尋ねた。「君の行くべきところ。」車掌はそう答えた。バス停の表示にはむかし→いま→みらいの停留先の表示が出ていた。彼女はバスを降りた。次の瞬間、瞳美は見知らぬ部屋に背中から落ちた。

ここはどこなのか?今は西暦何年?部屋を見渡すとカレンダーと思しき物があり、2018年4月が表示されていた。突然、部屋に近づく足音が聞こえてくる。とっさに瞳美は部屋にあったベットの下に隠れた。部屋に入ってきた人の足が見え、彼女は身構えた。着替えを済ませた住人らしき人物は部屋から出て行った。彼女はそのタイミングでどうにか部屋の窓から外へ逃げ出すことに成功した。彼女が観る目の前に広がる風景はどこかで今までに観たことのある景色に感じられた。

彼女が家の窓から出てくるところを二人の女子高生に見られていた。”川合 胡桃”と”風野 あさぎ”だ。 同じ写真美術部仲間の男子・”葵 唯翔(あおい ゆいと)”の家の窓から少女が出てくる光景は、彼女たちにしてみれば大スクープである。二人はその事実を部活仲間にスマホで伝え、招集をかける。街中で合流し事の経緯と少女の容姿を話していると、まさにその容姿にピッタリ当てハマる少女が目の前に現れた。地図を持ちながら右往左往している瞳美だった。

「あの~、大丈夫ですか?えッと、何か困ってますか?」部長の山吹 将が話しかける。「あの~、私たち怪しい者じゃなくて、道に迷っているみたいだから、何か力になれればと思ったんだけど、大丈夫?」そう話しかける胡桃たちの制服を観て瞳美はつぶやく。南ヶ丘高校。」「ああ、そうだよ。丘の上のね。」将が答える。「制服変わったんだ。」瞳美がそう呟くと「いや、変わってないけど。」と胡桃とあさぎが思わずハモル。瞳美は魔法屋へ行きたいことを伝え、彼女らに案内してもらい無事に魔法屋へたどり着くことが出来た。

中へ入ると店主らしき女性がいた。「あの~、こちらに”月白 琥珀”さんて・・・」瞳美が言いかけると、「琥珀のお友達?ごめんなさい。あの子は今、イギリスに留学しているのよ。魔法を勉強しに。」瞳美は要件を得られずに外に出る。その場を立ち去ろうとすると、「お待ちなさい。」と老婆に呼び止められた。瞳美の祖母の祖母だった。瞳美は持っていた手紙を差し出した。それを読むと祖母の祖母は話をはじめた。「残念ながら琥珀はいないけど、他に行く当てはあるの?来たところへ帰れる?」瞳美は首を横に振る。「あの子が帰ってくるまで家にいてもらうしかないかしら。この手紙が本当なら、あなたはうちの家族なんですもの。」

祖母の琥珀が使っている屋根裏部屋を使うよう案内された瞳美。60年前の屋根裏部屋は新築の香りがした。魔法のアクセサリーであるアズライトを無くしたことに気付いた瞳美は魔法の砂の力を借りて無くした場所を特定してもらった。どうやら瞳美が初めにこの世界に舞い降りた葵 唯翔の部屋に落として来てしまったらしい。

翌日、瞳美が唯翔の家へ向かうと、家から唯翔が出てきた。隠れながら後を追うと、唯翔は公園で絵を描き始めていた。遠目から彼女がその絵を眺めると、普段はモノクロにしか見えない彼女の視界はカラーに彩られはじめた。そして絵の中の魚は動き出し、虹はアーチを描いた。瞳美はその絵にしっかりと色を感じることが出来たのだ。いつの間にか色のある世界を楽しみクルクル回る瞳美。悦に入っていた彼女は「誰?」という声に我に返る。瞳美は唯翔の目の前に立っていた。(第1話)

色づく世界の明日から25

この作品の魅力はまず一つ目に、作画の良さが挙げられます。テーマも色であるだけに終始、奇麗な映像美を堪能できるところにあります。作中のみんなが普段観ているであろうカラーの世界とヒロインが見ているモノクロの世界が交互に映し出され、その対比を観ることから私たちは日頃からカラーの世界の恩恵にあずかっていることを知り、それが何気に幸せなことに映ります。

目の前の世界がカラーに見えるからこそ私たちは豊かな感情を持ちながら生活を送ることが出来ています。食べ物だってカラーだからこそより一層おいしく感じることが出来ているのではないでしょうか。おそらく色が無ければ私たちは確実に今より無機質に生きていることでしょう。長崎市が舞台の作品ですが、長崎の美しい情景も手伝ってとても視覚効果に優れた作品に映ります。色彩と風景も相まって、観終わった後は長崎に行きたくなること請け合いですね。オリジナルアニメーションを丁寧に作る印象のP.A.WORKSが制作会社と言う事もあって、背景から人物まで安定した作画で私たちに作品を魅せてくれます。

二つ目に、ストーリーの良さですこの作品は主人公が未来からタイムスリップして過去を今としてお見せするお話しなので、様々な物事のつじつまも加味して物語が設定されていないといけませんが、そのあたりがきちんと設計されているように感じます。いろいろと伏線も盛り込まれていて、物語の最後にはそれらがきちんと回収されて腑に落ちるストーリー展開にもなっています。

未来人と現代人の心の交流。友情そして恋。家族の絆。最後に皆さんの想像に任せられる設定も見受けられますが、すべてを言わない終わり方も観終わってみると粋なラストだときっと思える作品です。心の琴線に触れる箇所がたくさんあって良い作品である事は間違いないかと。さらにストーリーに”魔法”というエッセンスが加わり、現代のお話のようでありながら実はファンタジーなお話に私たちをいざなってくれる素敵な作品となっています。見方によってはこの作品は、もう一つの「時をかける少女」かもしれません。

三つ目に、役割のしっかりとした個性あるキャラクターの登場です。基本、作品の登場人物すべてが優しさに溢れる人ばかりで構成されていますので、嫌な気持ちにならない作品です。それぞれのキャラの内面が繊細に扱われていて、心のやり取りも様々あってお互いの距離感も絶妙に描かれています。青春期ならではの独特な異性への感情や登場キャラのそれぞれの進路に対するエピソードもいろいろと描かれていて、主人公ばかりではなく他の登場人物にもしっかりとフォーカスされた厚みのある物語だと感じました。

色づく世界の明日から1

モノクロの世界で生きてきただけに感情が乏しく物事に対してどこか積極的になれない、人との関りもあまり持とうとしない主人公が、タイムスリップした先で様々な人々と出会い、その関りによって徐々に自主性を持ちながら前向きな生き方に変わっていく。そんな生き方にエールを送りながら共感して観て行ける作品です。

祖母の時間魔法で過去に送られる主人公ですが、果たして無事に現代に帰還することは出来るのでしょうか?その方法とは?祖母が大事な孫を過去へ送った理由とは何だったのか?ハラハラドキドキの時間旅行の冒険もありながら夢から覚める現代で主人公は何を観て何を考えるのか?

この作品は原作が”ヤシオ・ナツカ”さん、アニメーション制作会社”P.A.WORKS”のオリジナルアニメです。2018年10月~12月に”TBSテレビ”(関東広域圏)・”毎日放送”(近畿広域圏)・”BS-TBS”(日本全域)で放送されました。インターネットでは”Amazonプライム・ビデオ”にて配信。現在では多数のネット配信会社から配信されています。

監督は、「黒執事」「凪のあすから」の監督も担当された”篠原 俊哉”さん。シリーズ構成は、「そらのおとしもの」「ちはやふる2・3」「orange」「月がきれい」「あそびあそばせ」「Buddy Daddies」のシリーズ構成・脚本も担当した”柿原 優子”さん。キャラクターデザインは、”P.A.WORKS”の専属アニメーターとして同社作品を多数手がけている”秋山 有希”さんです。監督とシリーズ構成のご担当者の作品を知る限りでも面白い作品ばかりで本作が面白い理由に納得が行きます。そして個人的にはキャラデザが私好みですので手掛けた秋山さんの他作品も気になるところです。

今回の作品の声優さんは現在大活躍中の方々が多数出演されています。主人公・月白 瞳美/”石原 夏織”さん、月白 琥珀/”本渡 楓”さん、葵 唯翔/”千葉 翔也”さん、風野 あさぎ/”市ノ瀬 加那”さん、河合 胡桃/”東山 奈央”さん、深澤 千草/”村瀬 歩”さん。

以下、声優さんの代表的な出演作品・役名も挙げておきます。

”石原 夏織”さん:「緋弾のアリア/レキ」「変態王子と笑わない猫/小豆 梓」「お兄ちゃんはおしまい!!/緒山 みはり」
”本渡 楓”さん:「魔女の旅々/イレイナ」「パリピ孔明/月見 英子」
”千葉 翔也”さん :「月がきれい/安曇 小太郎」「86-エイティシックス/シンエイ・ノウゼン」「青のオーケストラ/青野 一」
”市ノ瀬 加那”さん:「機動戦士ガンダム 水星の魔女/スレッタ・マーキュリー」「葬送のフリーレン/フェルン」
”東山 奈央”さん:「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている/由比ヶ浜 結衣」「きんいろモザイク/九条 カレン」「マクロスΔ/レイナ・プラウラー」「ゆるキャン△/志摩 リン」
”村瀬 歩”さん:「ハイキュー!!/日向 翔陽」「ひろがるスカイ!プリキュア/夕凪 ツバサ・キュアウイング」

色づく世界の明日から14

最後は作品のオープニングテーマ・エンディングテーマの紹介です。

オープニングテーマ「17才/ハルカトミユキ」
エンディングテーマ「未明の君と薄明の魔法/やなぎなぎ」

この作品を観終わった後、みなさんの目の前と心にも何かしら素敵なものが色づくことを願っております。

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夢を叶えるために信念を貫く。人に喜ばれるために妥協はしない。共感できる生き方がここに。「シュガーアップル・フェアリーテイル」

令和6年能登半島地震に見舞われ被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。皆様が一日も早く心穏やかな日常を取り戻せますようお祈りしております。

私は東日本大震災を経験しましたので、毎日のニュースを見ていると胸が痛いです。日頃の幸せに感謝しつつ、妻と私でそれぞれ少ない額ですが、募金をしました。今は何かとしんどいと思いますが、希望の光を持ち続けてほしいと思います。

2024年は波乱の幕開けとなりましたが、いつも訪問下さる皆様、今年もどうぞよろしくお願いいたします。m(__)m

世の中の一流と呼ばれる方々の中で「気がついたらオレ、一流になっていたよ。」なんて宝くじに当たったかのように突然一流になる方はまずいないはずです。一流な人は一流になれるだけの凡人とは一味も二味も違う、アンテナと経験と知識と努力を積み重ねてその地位を築き上げてこられたのだと想像します(遠い目)。

私のような凡人日本代表のような者には他人の芝生はすごく良く見えます。うらやましいと思いながらもその割に自分なりの確固たる目標は掲げないで、流れに身を任せてのほほんと生きてきた結果が目の前の現状ですね。

「ああ、ぼくは疲れたよ、パトラッシュ。だんだん眠くなってきた。」となるその前に、自分なりに意識して努力を重ねていかないといけませんよね。今から一流を目指すことはないものの、せめて自分なりに残りの人生が有意義だったと振り返られるエンディングに出来るよう軌道修正をしていかないと!と思っております。

今回紹介いたします作品はファンタジーアニメ。「シュガーアップル・フェアリーテイル」という作品です。一流の砂糖菓子職人を目指す少女の物語です。

いつも明るく真面目でお人良しな少女が、信念を貫きまっすぐに生きながら自分の夢を叶えていく、といったサクセスストーリーが描かれています。主人公が様々な試練や困難な状況に遭遇しても決して負けずに自分の生き方を貫き通していくこの物語は、過去にTV放送されていた○ルピスこども名作劇場、ハ○ス食品・世界名作劇場のテイストを感じさせる作品に映ります。

子供に共感され支持されるのが世界名作劇場だというコンセプトがあるらしいですが、子供ばかりではなく、大人でも引き込まて観ていたという方はそれなりにいたんじゃないでしょうか。一本筋が通ったぶれないストーリーが持ち味で、時に優しく時に荒波にもまれるような波乱の展開もあったりと、視聴者が引き込まれる脚本の上手さが多くの作品の中にあったような気がします。

シュガーアップル・フェアリーテイル01

世界名作劇場は、時代背景なども割ときっちり設定されている作品が多かったように思います。こちらの作品は”ファンタジー”作品という事で、世界のどのあたりの地域でいつ頃の物語かという細かい設定にはなっていませんが、お城が出てきたり馬車で旅をしながら物語が進んでいくあたりを見ると中世ヨーロッパの時代を感じさせる設定でしょうか。ちょっとした恋や以外にもバトル要素もあったりしまして、中学生以上から大人が楽しめる作品かと思います。子どもよりは社会で働いている大人が共感できそうな内容ですね。  

ここは人間と妖精が共存している世界。それぞれが対等な関係であったがいつしか人間が妖精を使役する上下関係へと変わっていく。人間に奉仕するための労働妖精、人間の身を守る護衛のための戦士妖精、ペットのようにかわいがるために飼われる愛玩妖精などが存在している。

この世界では砂糖菓子は”聖なる砂糖菓子”と呼ばれ、人々に幸運をもたらすものとして信じられている。そのお菓子は誰にでも作ることを許された代物ではなく、王都で年一回開催される砂糖菓子品評会において国王陛下にその腕前を認められた、ただ一人だけが”銀砂糖師”の称号を手にすることができ、その資格を持った者だけが砂糖菓子を作ることが許されている。

15歳の少女”アン・アルフォード”は銀砂糖師であった母を亡くしてしまう。母の作った砂糖菓子はとても甘くておいしいだけでなく、観る人々の心を掴んで離さないほど魅了される砂糖菓子であった。そんな砂糖菓子を身近で感じながら育ったアンは自らも銀砂糖師になることを決意する。

銀砂糖師になるためには年に一度の砂糖菓子品評会に参加して国王陛下のお目にかなう砂糖菓子を作らないといけない。アンは砂糖菓子品評会に参加するために馬車に砂糖菓子を作る原料と道具を積んで王都へ向けて旅立つ。行く先々で修業を積みながら王都を目指ざす一人旅が始まった。

王都へ向かう途中でアンは、旅先での危険を考え戦士妖精を雇った。彼の名前は”シャル・フェン・シャル”。戦士妖精にしては端整な顔立ちと容姿をしていた。黒曜石から生まれた彼は戦士妖精としての実力は本物のようだが、とにかく口が悪い。やせっぽっちのアンを見るなり”かかし”呼ばわりする。シャルが人間を信用していないせいか、二人はことある毎に口げんかをしてしまう。

二人は旅の途中で、妖精ハンターに襲われている”ミスリル・リッド・ポッド”という湖水から生まれた小さな妖精を救い出す。ミスリル・リッド・ポッドは助けてもらったその恩を返そうと二人の旅に同行するようになる。行く先々で3人は様々な出来事に遭遇するが、3人で力を合わせ試練を乗り越えていく。

旅が進んでいく中、アンは人間が妖精を使役するという関係に馴染めずにいて、命令で妖精を動かすのではなく、出来れば友達の関係で過ごしていきたいと願いはじめる。人間のアンと妖精のシャルが種族や立場を越えて友達になれる日は訪れるのか?そしてアンは無事に王都までたどり着き、砂糖菓子品評会に参加して砂糖菓子職人としての実力を認めてもらう事はできるのだろうか?  

シュガーアップル・フェアリーテイル8

この作品の共感ポイントは3つございまして、1つ目はストーリーの良さと分かり易さにあります。全24話で起承転結もしっかりと組み立てられており、主人公たちが目標を達成するためにそれに向かってぶれずに突き進んでいく流れがシンプルで分かりやすいです。途中で幾多の困難にぶつかりハラハラドキドキの展開もありますが、知恵と努力と周りの助けも借りながら乗り越えて行きます。伏線回収が楽しみな作品もありますが、この作品はどなたが観ても非常に分かりやすい展開かなって思います。

登場人物過多な作品もありますが、この作品は物語に必要不可欠な主要キャラのみ(決して登場キャラが少ないという意味ではなく)で進行していきますので、そう言う意味でも分かりやすい作品ですね。

全24話には中だるみ回はございませんので物語の流れに集中して観れますし、最後はきれいに一旦、完結を迎えております。今後の人気の度合いによっては続編2期があり得なくもないですが。

2つ目の共感ポイントは、主人公のお客様ファーストな考え方です。主人公が他の砂糖菓子工房で働くお話がありますが、お客様ファーストな考え方で行動しているところが非常に共感できます。最近の世の中では行き過ぎた自社ファーストの姿勢の会社が浮き彫りにされ、某中古車販売会社や某自動車メーカーが問題となっていますよね。自分の夢や目標を叶えるために他人をないがしろにするような行動は一切なく、周りとの調和の中で折り合いをつけていくあたりは、主人公のお人好しな性格が功を奏しているところもあります。今の世の中にも当てはまる姿勢かと思います。

3つ目の共感ポイントは、主人公の仕事のこなし方にあります。主人公が他の砂糖菓子工房の経営の立て直しのためにその工房の経営者に企画提案をするエピソードが出てきますが、絶対に良い提案なのに経営者の伝統的で保守的な経営理論の前にそれが潰されそうになります。普通だったらそこでジエンドとなりますが、決して諦めずに工房再建のために理路整然と丁寧に経営者と対話を重ねることで打開し、新しい風を吹き込むことに成功します。

現代社会でも十分通じる商品づくりや経営基盤の在り方・組織の在り方など、共感できる内容が結構出てきます。

広い視野で物事を観ること、目先の事ばかりではなく先々も考えて行動する事、自分事と他人事を同時進行していく事等、主人公に共感できるポイントは結構ありまして、働く大人の方々にもぜひ、観ていただければ幸いです。私の仕事にも通じることは意外に多いように感じました。

総合的に”初心貫徹”に向かう主人公の姿勢と行動力には一流さを感じながら観進めていけて非常に楽しめました。

シュガーアップル・フェアリーテイル2

今回の作品も割と全体的に作画が良い印象を受けました。その中で更に本作品の要となる砂糖菓子のビジュアルはとても奇麗で華やかで繊細。銀砂糖師が作るアーティスティックな作品である事を上手く表現されています。そうでなければ一流な銀砂糖師の仕事柄を視聴する方々に理解してもらえないでしょう。やはりそれがこの作品のキモになると思われます。

この作品は小説家・”三川 みり”さんによるライトノベル作品が原作です。「ヤングエース」「花とゆめコミックス」で漫画化もされておりその後にアニメ化され、2023年1月~3月に1クール目・7月~9月に第2クール目の全24話が”BS朝日”で全国放送されました。インターネットでは”Amazon Prime Video”、”ABEMA”、”Hulu”、”U-NEXT”、”dアニメストア”、”ニコニコチャンネル”、”FOD”他で配信されております。

監督/”鈴木 洋平”さん(変態王子と笑わない猫/監督)、シリー構成/”水上 清資”さん(とある科学の超電磁砲S/シリーズ構成)、キャラクターデザイン/”飯塚 晴子”さん(たまゆらシリーズ妖狐×僕SS田中くんはいつもけだるげホリミヤ/キャラクターデザイン)、アニメーション制作/”J.C.STAFF”。ホリミヤを手掛けた飯塚 晴子さんのキャラはとても洗練されている印象で、私好みのキャラデザで大変満足です。

本作品の主要な声優さんは、アン・アルフォード/”貫井 柚佳”さん、シャル・フェン・シャル/”水中 雅章”さん、ミスリル・リッド・ポッド/”高橋 李依”さんです。

貫井さんは昨年あたりから主役級のキャラを2~3やられていて、歌が好きとのことですので、今後で活躍が期待される声優さんかと思います。

水中さんは「東京リベンジャーズ」場地 圭介役を演じた方でクール系キャラが似合う声優さんといった印象です。海外映画の吹替えでも活躍されているようでして、今後さらに露出が増えてくるのではないかと。

高橋李依さんは「リゼロ」/エミリアや「からかい上手の高木さん」/高木さん、「魔法つかいプリキュア!|/朝日奈みらい/キュアミラクル、「この素晴らしい世界に祝福を!」/めぐみん役ですでにメジャーな中堅どころの声優さんではありましたが、昨年の「推しの子」の星野 アイ役でどなたにも知られる声優さんとなりました。

それぞれの声優さんの今後のさらなるご活躍に期待したいですね。

シュガーアップル・フェアリーテイル6

最後はオープニングテーマとエンディングテーマの紹介です。
これから始まっていく喜怒哀楽のたくさん詰まった自分の人生を、ミュージカルの舞台に例えたようなオープニング曲と、自分の願いや希望をあきらめないで叶えて行こうとする、未来へ向かって前向きに生きる気持ちがこもったエンディング曲それぞれを聴いてください。どちらもこの作品にピッタリで前向きな気持ちになれる素敵な曲です。

オープニングテーマ「ミュージカル/鈴木 みのり」
エンディングテーマ「叶える/諸星 すみれ」

※一流つながりでこちらの素敵な言葉も載せてみました
~”好きなこと”に自信を持って自分を表現し続ければ、新たな扉はきっと開かれる~ byイチロー(メジャーリーガー)

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愛情だけは人一倍強いが生活能力は壊滅的。ダメ人間が猫を進化させる、主従関係逆転の痛快ホームコメディ。「デキる猫は今日も憂鬱」

あれは私がまだ小学校に入って間もない頃、夏の夜の出来事だった。なにやら縁側の網戸の方からガリガリとこすれるような物音がした。私は音がする方に近寄ってみた。そこには爪で網戸をガリガリとひっかく猫がいたのである。白くてとてもやせ細った猫だった。首輪はしていない、迷い猫のようだ。

かわいそうに思えたことと、もしかしたらお腹を空かせているかもしれないと思い、ご飯に魚の煮凝りをかけて混ぜて与えてみた。すぐさま猫はそれを瞬く間に食べつくした。やはりお腹が空いていたようだ。その後一旦姿を消したその猫は、翌日にまた我が家にやって来た。またご飯をやるとそれからその猫は我が家に居つくようになる。

徐々に慣れ始め、触れても逃げない間柄となった。こうなるとだんだんと可愛く思えて情が沸いてくるというものだ。しかしながら我が家は洋服屋という事もあって、猫の抜け毛が商売には相性が良くなかった。家族会議でこのままずっと長く猫を飼い続けるわにはいかないという事になり、うちに買い物に来る猫好きなお客さんの家にもらわれていくこととなった。ちょっと寂しいけど猫好きの家に引き取られるなら猫のためにも良いのかもしれない、子供心にそう思って車で引き取られていく猫の姿を見送った。

それから数日が経った。夜、また網戸をひっかくような物音で目が覚めた。なんと、我が家からもらわれて行った猫がふたたび我が家に戻ってきたのである。我が家から4キロも離れた家へ車でもらわれて行ったのに。一匹で我が家を探して戻ってくるとは大したものである。猫は家に着くというのは本当なのかもしれない。その出来事に私はとにかく感動した。翌日、うちの親が飼い主となった方へ連絡して再び帰って行ったものの、あの時の光景は今も私の記憶に刻まれている。

我が家で猫を飼ったのは、例えほんのちょっとでも後にも先にもそれ一度きりですが・・・。

最近観たアニメ作品の中で何気に過去のそんなエピソードを思い出させてくれたものがあります。猫を拾った飼い主とその猫との楽しく幸せでちょっと?問題ありな日常を描いた作品「デキる猫は今日も憂鬱」というアニメです。

飼い主と猫の心温まる日常話がメインのホームコメディですが、こちらは黒い猫さんが出てきます。猫と言っても熊ぐらい大きな猫なんですよ。(笑)しかも、人間の言葉を理解し、言葉は発しませんが料理・洗濯その他家事全般ができて、かっぽう着を着て2足歩行でスーパーで買い物まで行くという、人間も顔負けな超スーパーなデキる猫さんなのです。

デキる猫は今日も憂鬱20

例えて言うならドラえもんのような頼れる相棒的な存在ですね。ドラえもんは未来からやって来た”万能ネコ型ロボット”ですが、こちらの猫さんは現代に生きる普通の猫でした(過去形)。が、飼い主があまりにも自堕落的な人間のために共倒れしないよう飼い主の世話をするために大きく育ち、主婦のように家事をこなせる生活能力を身に着けた後発的な”進化型猫”なのです。

現代社会において熊みたいに大きな猫はまずもって存在しないし2足歩行もしません。ましてや家事をこなして買い物にも出かける猫なんて誰も信じないでしょうし、うちで飼っているペットはそんな感じです、なんて話しても頭がおかしくなったと思われるのでそうした事実もまわりに説明できないことを悟り、その幸せを独り占めしながら日々を送る飼い主なのでした。

なにゆえに彼は(猫は)大きく成長したのか?どのように生活能力を身に着けていったか?について気になるところが多々ありますが、それについては物語の中で回想録がいろいろと登場します。寒空の公園のベンチ下にいた諭吉は飼い主となる幸来に拾われ、あたたかな部屋と食事を与えられた。一宿一飯の恩を果たそうと彼は決意し、そして大きく成長し様々な経験と技を磨いていく。

彼の名前は”諭吉”(ゆきち)と名付けられました。飼い主はOLとして会社で働く”福澤 幸来”(ふくざわ さく)と言います。なるほど!そう言う事ね。

彼は割と早起きで、幸来よりも早く起きて彼女の朝食を作り、彼女を起こすのが日課になっています。彼は朝食だけでなく幸来のお弁当も作り彼女にお弁当を持たせます。そのおかげで幸来は規則正しく生活ができて健康管理も行き届き、会社のみんなからは仕事もバリバリこなしつつ弁当も作って持参する、非常に女子力の高い女性と思われています。本人はわたしがすごいんじゃなくうちの猫がすごいんだという事をみんなに説明したいのですが、出来るわけもなく少々後ろめたさを感じています。

諭吉は部屋を掃除し、洗濯もします。ごみをきちんと分別して所定のごみ置き場にごみを出しにも行きます。隣人のおばあさんとも割と普通に接していて、家に宅急便が届けばちゃんと受け取りもします。家事の合間にはTVを観てきちんと世の中のトレンドも理解しています。

諭吉はよくス―パーに買い物に行くのですが、スーパーの店員や一般のお客さんは諭吉のことを着ぐるみを着ながら買い物をするちょっと変わった人間、と認識しているようです。キャベツの重さを比べて野菜選びが出来、電子マネーやポイントを使って使って普通に(いや、彼は人間じゃないのでそれはまったく普通ではないのですが)買い物をしてしまいます。

幸来が会社から帰ってくると晩御飯と幸来の好きなビールを出してくれます。彼女は今日あった出来事を諭吉に話すのですが、彼は彼女の言ってることをよく理解し会話に反応しています。外で働いている彼女にとっては諭吉は家庭を守る頼れる主夫あるいはパートナーであり、また娘の健康を気遣うお母さん的な存在でもあり、元来の飼い主を癒すペットでもあるという、一猫3役はこなす家族としての重大な存在となっています。

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この作品のお勧めポイントはいくつかありますが、先ずは今までお伝えしたようにストーリーが抜群に面白いという点にあります。ヒト化した普通ではない猫と、外では完璧ですが家では家事ができない1人暮らしのOLの共同ライフという、ありえないけどあったらいいなと思わせてくれる斬新な切り口のスト-リーが最高です。恋人のような家族のような互いにじゃれたりもたれたりするなんとも心地よさげな関係がGood!です。

猫好きあるいはペットと一緒に暮らす方々にとっては彼ら彼女らとお互いに意思疎通がはかれる生活なんて、まさに一度は夢見る願望の世界かもしれません。人間社会でそんな動物がいれば問題にならないはずがないという前提のもと、様々な理想が現実との間でギャップとなって毎回、コミカルに展開されていきます。

登場人物は主人公である幸来と諭吉の他にたくさん登場します。ご近所の皆さんと幸来の会社の同僚・上司など様々ですが、幸来と諭吉のそれぞれとの繋がりの中でいろんなドラマが生まれます。基本、ハプニングは結果オーライな流れにはなっていくのですが、そのあたりのつじつまが非常に絶妙ですね。

それともう一つ、普通だと第三者目線と主人公目線でストーリーが語られますが、この作品は夏目漱石の”吾輩は猫である”のように猫が語る場面もあり、主人公であるOLと猫とのそれぞれの目線での語り口が時折入れ替わりながらストーリー展開する、なかなかユニークな構成になっています。

ストーリーとくれば次は作画ですが、こちらも手を抜くことなくしっかりと背景まで丁寧に描かれています。そしてそれらの描かれ絵が動画となってリアルな日常を表現しています。幸来が通勤する駅のホームの混雑した様子や、登りと下り電車がすれ違った瞬間のリアル風景、あるいは広々としたオフィス内の情景が360度カメラを回して紹介されるようなカメラワーク的な技法など、ストーリ以外でも視聴者を魅了してくれます。ちょっとしたところにも工夫や変化があってこの作品を作った制作会社”GoHands”の存在感がキラリと光る作品だと感じました。

それと、声優さんも作品の魅力を存分に引き出してくれています。OLの幸来役は”石川 由依”さん。「進撃の巨人」/ミカサ・アッカ―マン、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」/ヴァイオレット・エヴァーガーデン等クール&シリアスな役柄が似合うというかそう言う配役が多い声優さんですが、今回はとてもコメディな役柄なため、かなりはじけたユーモラスな演技でこういうのも石川さんはありな方なんだなって思わせてくれています。ちなみに石川さんは、プリキュアシリーズの「トロピカルージュ!プリキュア」/一ノ瀬 みのり(キュアパパイア)のなかの人です。

片やの諭吉役の”安元 洋貴”(やすもと ひろき)さんは、今回は猫なので基本的に話さない演技がほぼほぼでしたが、それでもキャラの個性を表現する力はさすがは声優さんだと納得でございました。諭吉目線の語りの際は安元さんの特徴である落ち着いた低音ボイスで諭吉の幸来に対する心の声がしっかりと語られています。

これらが今回の作品の主な特徴でして、笑いあり、また心に染みる入るエピソードありと、ストーリー・作画・演出・声優とどれもバランスよくメリハリがあって上質な作品だと思います。

デキる猫は今日も憂鬱17

この作品は、”山田ヒツジ”さんによる月刊漫画誌「水曜のシリウス」(講談社発刊)に2018年8月より連載中および、月刊漫画誌「月刊シリウス」(講談社発刊)に2021年12月号より連載中の同タイトル漫画が原作となっております。

その後アニメ化され、2023年7月~9月に全12話が”毎日放送”(近畿広域圏)・”TBSテレビ”(関東広域圏)そして”BS-TBS”では全国放送されました。インターネットでは”Amazon Prime Video”、”ABEMA”、”U-NEXT”、”Netflix”、”dアニメストア”、”Hulu”、”ニコニコチャンネル”、”FOD”他と非常に多くの配信会社から配信されております。

ジャンル/コメディ、 総監督/”工藤 進”さん、シリーズ構成・アニメーション制作/”GoHands”、脚本/”八薙 玉造”(やなぎ たまぞう)さん、キャラクターデザイン/”内田 孝行”さん。

人生いろいろありますが、一人だけで抱えているとしんどいこともたくさんあると思います。誰かと一緒なら良い事は倍に、悪いことは半分になるかもしれません。人じゃなくてもペットが家族の一員であれば癒されるでしょうし、話しかければそれなりに相手になってくれます。自分だけのためじゃなく誰かのためにも前を向いて生きて行くことはとても大事なことではないかと思います。

最後はオープニングテーマとエンディングテーマの紹介です。
オープニングテーマは人生への応援歌のような曲で、大変な事ばかりだけど想う人がいてくれるからこそ頑張れるという感じの前向きになれる曲です。エンディングテーマは大都会で暮らす女性の恋愛模様が歌われていますが、想い人との出来事を回想するようなちょっと切ないけどポップで頭の中でリフレインするラブソングです。どちらも良い曲なのでぜひ、聴いてみてくださいね。

オープニングテーマ「憂う門には福来たる/somei」
エンディングテーマ「破壊前夜のこと/asmi」

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シュワッとはじけるサイダーのような感動の瞬間、そんな時間がずっと続く毎日でありますように!と願いたくなる作品。「ホリミヤ」

恋も友情も家族との絆も描かれた青春ラブコメ。そんな観たい要素がすべて詰まったアソートタイプのほど良い作品はそうそうお目にかかれません。大抵はラブコメならラブコメ寄りのストーリーになり、青春ものなら青春らしいエピソードでまとまります。わずか13話のストーリーにいろんな要素がバランスよく入った作品には、劇的な話の展開があるわけではなく、どちらかと言うと登場人物たちの何気ない日常エピソードで占められています。だからこそ肩に力が入らずに親近感を持って観ることができ、共感も得やすいという特徴があるかと思います。各キャラの心の機敏も捉えたエピソードに時に笑い、時に涙しそうになる心温まる作品。それが今回紹介する「ホリミヤ」という作品です。 

今回、何故この作品を紹介するに至ったかと言いますと、基本、私はラブコメ好き好き人間ですのでラブコメ大いに結構なのですが、単にラブコメにとどまらず、主人公の周りの人物たちも含めた人と人との繋がりにスポットが当てられた作品でしたので、みなさんにも共感してもらえるんじゃないかと感じたからです。

この作品には基本、悪い人は登場しません。いろんなタイプの個性的なキャラがたくさん登場するのですが、友人同士、先生と生徒、幼馴染み、兄と妹、姉と弟、姉と妹、親と子、彼氏と彼女の両親・弟と、それぞれの関係性もたくさん描かれていて、縦の糸と横の糸のそれぞれのつながりがとても興味深く、そのどれもが尊く感じられる作品なのです。温かみのあるそれぞれのエピソードは観ていてとても穏やかな気持ちになります。時折キュンと切なくなる場面もありますが、それはそれでみなさんも通ってきた青春あるあるなのです。

また、個性派キャラのそれぞれの群像劇にも注目です。人にはそれぞれの内面が備わっていますが、他人にどう映るかはその人の行動によって認識されています。真実も偽りもその人の行動いかんによって人は他人に受け入れられている、あるいは受け入れられていないのです。それが良いか悪いかはさておき、人ひとりひとりに割とフォーカスが当てられた”人間観察アニメ”とも言える作品かもしれません。

ホリミヤ1

土台、人間は一人では生きられません。一人で生きているようでいろんな人の影響を受けながら日々を過ごしています。どうせそれらの影響を受けるのであれば、楽しく前向きに過ごせる毎日であった方がいいような気がします。一度の人生なら尚の事。楽しく過ごせるためには自分だけではなく、他人から良い影響を受ける必要もあると思います。そう仕向けるためには先ず、自分からそういった働きかけを他人にして行かなきゃなりませんよね。一人では何も変わりませんが、自分が相手に投げかけることで、まわりが反応して動く。それによって目の前の事態が変わる。

楽しく面白い人生、それは劇的な何かではなく、私たちのすごく身近な小さな喜びや、あるいは些細な幸せの積み重ねで築き上げられていくものなんじゃないかなって思います。この作品を観るとそんな気持ちになりました。 人と関わる事も案外悪くない、と自然にそう想えてしまう、「ホリミヤ」はそんな作品です。

まずこの作品は”堀さんと宮村くん”の略称がタイトルになっています。堀さんという女子と宮村くんという男子を中心としたラブコメがメインであり、その周りの友人と家族にまつわるエピソードで構成されています。

クラスでも目立たない根暗でぼっちな長髪メガネ男子・宮村が、ふとしたことがきっかけで同じクラスの成績優秀・スポーツ万能・明るくきれいな人気女子・堀さんと仲良くなり、彼女がきっかけで彼のまわりには徐々に友達の輪が広がっていき、彼の日常はカラフルに彩られていくといったお話しです。

片桐高校3年1組の宮村と堀さん。宮村は堀さんに名前と容姿ぐらいしか認識されていない存在(当然、話をしたこともない間柄)であったが、とあることがきっかけで堀さんと親しくなり、堀さんの家にもちょくちょくお邪魔する関係になる。

宮村は学校では服装も含めて地味な存在だが、私服の彼は学校とはかなり違っていて、学校以外では誰も彼を宮村だと認識できないくらいの変わり様である。耳にピアスを付け、長髪を束ねてメガネを外した彼はそれなりにイケメンに見える。ちなみに彼の実家はケーキ屋であり、それなりに宮村もケーキがつくれる腕前を持っている。

宮村が堀さんの家から出てくるところを同級生に観られたことで、二人は学校で一大スクープにとりあげられてしまう。男子からの告白を受けても断り続ける堀さんと仲良さげな宮村の関係に、まわりからは釣り合わないとの大多数の意見が寄せられる。付き合っているわけでもないのだが、宮村がまわりからそう判断されることに堀さんは怒りを爆発させる。堀さんは外見で人を判断しない人である。

堀さんは一見派手な外見に観られるが、実は家庭的な女子で、保育園に通う弟のお迎えに行ったり働いている親の代わりに家事をこなしたりするために、学校が終わると友達の誘いも断って早めに帰宅する毎日を送っている。影ながら努力するタイプの子であり、そういった事情は学校の友人には一切話しをしていない。流行に疎く、知っている歌は弟と一緒に観るアニメのテーマソング。

ホリミヤ3

大まかな作品の内容についてはこのぐらいにとどめておきますね。これ以上書くとこれから作品を観る方の楽しみを奪ってしまいますので。

この作品の優れているところは、一番にストーリーの良さがあげられます。さりげない自然なストーリー展開の中に登場人物たちの関係性がしっかりと語られ、起承転結でわかり易いですね。

次にキャラデザですが、個人的にはかなり私好みのキレイ&カワイイ系のキャラデザでとても気に入っています。見た目が良いと自ずと画面い食いつきます(笑)。他の作品で私の好きなキャラデザだなって思って調べたらこの作品と同じキャラクターデザイナーにぶつかりました。詳しくは後述いたしますね。

さらにそのキャラに息吹を吹き込む声優さんがとにかく皆さんお上手な方ばかりです。各キャラ共にキャラ立ちしていまして、キャラ同士の掛け合いでの間の取り方も絶妙なのでギャグパートもシリアスパートもそれぞれメリハリがあって、終始楽しめます。

キャラデザ&キャストの良さはもちろんですが、作画の方も丁寧に仕上がっている作品かと思います。

「ホリミヤ」は2期まで放送されました。1期は、堀さんと宮村の二人の出会いと二人の友人たち・家族たちとの高校卒業までの間の様々なエピソードが綴られています。2期は、1期で語られなかった高校最後の1年間の友人たちとの青春エピソードが詳しく楽しく語られています。どちらもシュワッとはじけるサイダーのような、一瞬一瞬に心躍るエピソードがたくさん入っていますのでどうぞお楽しみに!

この作品はウエブサイト「読解アヘン」に連載中のHEROさんによる漫画「堀さんと宮村くん」が原作となっております。”スクエア・エニックス”出版社の「月刊Gファンタジー」で2011年11月号~2021年4月まで漫画「ホリミヤ」が連載され、その後アニメ化し、2021年1月~4月に第1期・全13話「ホリミヤ」が”TOKYO MX”と”BS11”他で全国放送されました。インターネットでは”ABEMA”、”U-NEXT”、”Amazon Prime Video”、”dアニメストア”、”バンダイチャンネル”、”FOD”、”Hulu”他で配信。

2023年7月~9月に第2期・全13話「ホリミヤ-piece-」も”TOKYO MX”と”BS11”他で全国放送されました。ネット配信も第1期とほぼ同様です。2期タイトルにはpieceeがついていますが、ジグソーパズルのピースを指しています。どれもが大切な存在、、無くせない青春のエピソード、という意味のようです。

作品の監督は”石浜 真史”さん。シリーズ構成・脚本は「セキレイ」「WORKING!!」「四月は君の嘘」のシリーズ構成も担当したフリーライターの”吉岡 たかを”さん。キャラクターデザインは「たまゆら」シリーズ、「妖狐×僕SS(いぬぼくシークレットサービス)」「変態王子と笑わない猫」「がっこうぐらし!」「田中くんはいつもけだるげ」のキャラクターデザインも手掛けたアニメーター兼キャラクターデザイナーの”飯塚 晴子”さん。アニメーション制作は「明日ちゃんのセーラー服」「その着せ替え人形は恋をする」「ぼっち・ざ・ろっく!」「SPY×FAMILY」「冴えない彼女の育てかた」など、観る方の記憶に残るような作品を立て続けに世に排出し続けている”Clover Works”です。

ホリミヤ5

さて、今回の作品の声優さんですが、主人公の堀 京子役は”戸松 遥”さん、宮村 伊澄役は”内山 昂輝”さんです。

戸松さんは「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」/安城 鳴子、「ソートアート・オンライン」シリーズ/アスナ、「異世界おじさん」/エルフ、「君は放課後インソムニア」/白丸 結役も演じた方です。気の強そうな女子からそうでない恥ずかしがりの女子まで様々なタイプの女子役を演じていまして、今回の堀さんは時と場合によってその両面を垣間見ることが出来る起伏の激しい女子を好演されています。

内山さんは「ハイキュー!!」シリーズ/月島 蛍、「呪術廻戦」/狗巻 棘、「Buddy Daddies」/諏訪 、「山田くんとLv999の恋をする」/山田 秋斗役を演じた方です。無骨でクール系なキャラ役が多い方ですが、今回はクールだけど徐々に周りと打ち解けてひょうきんな面も魅せるようになる男子の変わり様を見事に演じています。

主人公の二人をはじめその他には友人関係役で”岡本 信彦”さん、”福山 潤”さん、”M・A・O”さんなどの実力声優さんが登場します。ナレーターとしてTVでも活躍されている”津田 健次郎”さんもちょっとスケコマシな先生役として登場。そして完全におかしい?堀さんのお父さん役をイケボな”小野 大輔”さんがユーモラスに演じています。その他にも安定した実力のある声優さんがシリアスとギャグも満載で脇を固めていますので、見応え(聴き応え)は十分ですよ。

最後はこの作品の世界観たっぷりのOPとEDの紹介です。今回は私の好きな2期の方を紹介いたします。

オープニングテーマ「幸せ/Omoinoteke」
エンディングテーマ「URL/坂口 有望」

幸せはあなたの身近にきっとあります。自分を認めてくれる存在がいてくれる、ただそれだけで人は幸せを感じることが出来ます。そんな当たり前を思い起こさせてくれる本作品はいかがでしょうか?ぜひ、多くの方に観ていただけたなら幸いです。


私は一年に一度だけアニメのキャラを模写したイラストを描きます。おじさんにもブログでのお友達がいまして、その方の5月10日のお誕生日にイラストを贈っています。そして、先月10月29日は私の誕生日でしたが、その方から(私は”時雨お嬢様”と呼ばせていただいてます)今年は「鬼滅の刃」の”胡蝶しのぶ”さんのイラストをいただきました!しのぶさんは時雨お嬢様と私の共通の推しキャラでありまして、それで今年はしのぶさんを描いてくれたんです。嬉しいですね。

sinobu202310.png

しのぶさんは笑顔が素敵な美人さんキャラですが、その明るく朗らかで優しそうなイメージをイラストに再現してくれています。心が和みますね。トレードマークの蝶柄の羽織と髪飾りも丁寧に描かれ、華やかな色遣いでとても素敵です。しのぶさんならではの特徴ある女性らしい日輪刀もしっかりと描かれていて完璧です!時雨お嬢様ありがとうごございました!

「鬼滅の刃」「プリキュア」シリーズ、ジャンプ系作品やその他可愛らしい系の作品がお好みな時雨お嬢様は絵師様でもあります。ブログはこちらなのでぜひ、遊びに行ってみてくださいね。五月雨日記<仮の宿>←こちらをクリック

私も今年は時雨お嬢様のお誕生日にしのぶさんを描いて贈りましたよ。

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惚れたあの娘は将棋ガール。恋も将棋も駆け引きが大事!己に課したその試練、乗り越えられる日は来るか?「それでも歩は寄せてくる」

現代の日本人の中で、私たちの想像の遥か斜め上を行く若者が二人います。みなさんご存知の野球界の大谷翔平さんと将棋界の藤井聡太さんのことです。大谷翔平さんは今や対戦相手のライバルチーム選手がサインを欲しがるほどのスーパースター選手となって世界で大活躍していますよね。

片やの藤井聡太さんは、日本人なら誰でも馴染みのある将棋の世界で活躍する超若手のプロ棋士ですよね。将棋の八大タイトル(棋聖・竜王・名人・王位・叡王・王座・棋王・王将)を初めて独占した藤井聡太八冠(21)に内閣総理大臣顕彰なるものが授与されることが決まったことは目新しいトピックスかと思います。棋界では日本将棋連盟の羽生善治会長に続いて二人目の受賞だそうですが、弱冠21歳で受賞という事はさらに驚きですね。

このお二人は漫画・アニメの世界をも凌駕する存在になっているんですよ。野球アニメ「メジャー( MAJOR )」は、主人公の少年野球時代からメージャーリーガーとして海を渡ってピッチャ―として活躍するまでの姿を描いたサクセスストーリーですが、大谷翔平さんはリアル世界で二刀流でそれをこなしている、アニメの世界をも超える大活躍をしてしまった存在なのです。

そして藤井聡太さんは将棋アニメ「三月のライオン」の主人公・桐山零が最年少の15歳でプロ棋士になったの対し、史上初の14歳2か月でプロ棋士になり、七冠まで達成した羽生さんをもってしても成し得ていない前人未到の八冠という偉業を、21歳にして達成した、これまたアニメ越えした存在なのです(^_^;)

藤井八冠の飛ぶ鳥を落とす勢いで今、世間は空前の将棋ブームに沸いているそうです。将棋を指すのではなく観る側として将棋を楽しむ「見る将」や、将棋を指す子供たちに付き添う親をさす「親将」という言葉が登場するほどに将棋が世の中で注目されています。

ここでようやく辿り着きましたが、本日紹介するアニメは将棋にまつわるアニメです。「三月のライオン」のようなプロ棋士の軌跡をとりあげたような将棋アニメではなく、将棋をこよなく愛する将棋部の部長を務める女子高生と、将棋経験はまったくのゼロなのに彼女に一目ぼれをして将棋部に入部し、部長に将棋で勝つことができたら告白しようと心に決める男子高生の二人が織りなす”将棋ラブコメ”「それでも歩は寄せてくる」を紹介いたします。

前振りの割にはスポーツアニメのように全国大会目指して上へと昇り詰めていくような、強さを求めた作品でなくてすみません。将棋を指す女子高生をとりあげた作品というところに着目しまして、かつ将棋を絡めたラブコメ展開であるというギャップに興味が出ての視聴です。将棋が入り口で勝負ごとと恋愛ごとが出口に並ぶ、将棋2割:恋愛8割な感じの、むしろラブコメ寄り寄りなゆるい将棋アニメと言えましょうか。将棋で言うところの歩の一手のような、なかなか前に進まないムズキュンな”ラブコメ” 作品なのです。

それでも歩は寄せてくる3

この作品は、中学生男子と女子の二人のたわいのない日常を描いたムズキュンラブコメ「からかい上手の高木さん」を描いた漫画家・”山本 崇一朗”さんが「週刊少年マガジン」で2019年14号から連載している同タイトル漫画が原作です。 アニメ化され、2022年7月~9月に”TBSテレビ”(関東広域圏)・”CBCテレビ”(中京広域圏)・”BS-TBS”で全12話が全国放送されました。”Amazon Prime Video”、”dアニメストア”、”U-NEXT”他でインターネット配信あり。

監督は「迷宮ブラックカンパニー」「ジャヒ―様はくじけない!」「最近雇ったメイドが怪しい」の監督も請け負った”湊 未來”さん。シリーズ構成・脚本は「ノラガミ」「ふらいんぐうぃっち」「あまんちゅ!」「恋は雨上がりのように」「3D彼女 リアルガール」「推しが武道館いってくれたら死ぬ」のシリーズ構成を担当した放送作家・脚本家の”赤尾 でこ”さん。キャラクターデザインは「Fate/kaleid linerプリズマイリア」のキャラクターデザインを担当した”平田 和也”さんです。アニメーション制作は”SILVER LINK.”。

「からかい上手の高木さん」は主人公男子・西片くんのことが好きな同級生女子・高木さんが、となりの席の西片くんをからかって毎日その反応を楽しむ日常を描いています。たまに好きなサインも出したりしますが、西片くんはやや鈍感な男子なので単なる高木さんのからかい行為だと思ってそれらに全く気が付きません。中学生の恋愛模様なのでなかなか進展しないムズキュンの極致と言えますね、こちらは。

それに対して「高木さん」の後に書かれたこちらの作品は、好きな側が主人公男子の”田中 歩”であって、一目ぼれした将棋部先輩女子・”八乙女 うるし”に将棋で勝つまでは告白はしないと心に誓いつつ、何気に日ごろから彼女をほめちぎり彼女をデレさせています。それは決して歩の意図する事ではないようですが。先輩のうるしは彼の自分に対するその気持ちを確かめるためにいろいろと鎌をかけるのですが、彼は一向にそれを認めません。もうほぼ好きだと言っている状態なのですが、彼は”好き”という告白の言葉以外は自分の思う気持ちを素直に表現しているにすぎず、その行為を告白イコールとは自覚していないので、勝負に勝ったら告白するという形式にあくまでこだわっているのです。

うるしは部の後輩の歩のことを気にかけている以上の別な気持ちを持ち始めているようですが、彼はその気持ちには気づいていません。そのあたりの鈍い男子像は「高木さん」との共通項かもしれないですね。こちらの作品は高校が舞台なだけに気持ちの駆け引きがやや大人な感じです。いずれにしてもどちらの作品も女子の方が1枚上手な印象で、また男子の気持ちを立てる奥ゆかしさも持っている感じがします。

二人のなかなか進まない微妙な距離感がこの作品のキモだと言えます。剣道部出身の主人公・歩のどこまでも真っ直ぐで守り気味のスタイルが将棋の盤上でも、そして将棋を離れた日常でも現れていて、その実直さが誠実でもあり、また滑稽にも映り、とてもユーモラスです。常に自分の気持ちを先輩に悟られないようにポーカーファイスを保ってはいるものの、顔の表情の割に先輩をベタ褒めしている時点で好きだという心の声が洩れているようなもんなんですが。そしてそれを唐突に聞かされる先輩は素直にそれに反応してしまい、いつもデレ顔になってしまうのです。そんな彼女の可愛らしいデレ顔100景にも注目です。

それでも歩は寄せてくる19

それでも歩は寄せてくる20

見どころは他にもたくさんありますが、たまに将棋の専門用語が出てきますので、ラブコメと言えど将棋を知っている方にはそのあたりが理解できて純粋により楽しめる作品になるんじゃないかと思います。私も、守りのスタイルについて出てきた”穴熊”あたりは少し理解できましたよ。

この作品に出てくる歩の友人の”角竜 カケル”くんと”御影 桜子(みかげ さくらこ)”ちゃんの二人の関係にも注目ですね。二人は幼馴染なんですが、カケルくんはさくらこちゃんのことが好きで、本好きで図書委員を務めているさくらこちゃんの隣で一緒に本を読んでいるカワイイ間柄です。さくらこちゃんの気持ちが気になるカケルくん。でもなかなか聞けないし、自分の気持ちも言えないままで。こちらの二人の距離感もじれったくもキュンとくる青春らしさいっぱで、歩とうるしの二人と同時に応援したくなること間違いなしです!

歩とカケルは中学の剣道部の仲間であり親友でもあるのです。高校2年に進級すると、当然1年生が入学してくるわけで。これまた真っ直ぐな性格の中学の剣道部の後輩”香川 凛”が入学してきます。中学で名を馳せていた歩先輩は当然、剣道部に所属していると思っていたのにまさかの将棋部所属とは。なぜに将棋部なんかに・・・イラっとしながら凜は歩に剣道での勝負を挑みます。自分が勝ったら歩に剣道部に入ってもらう条件で。はてさてどんな流れになっていくのやら。

将棋の盤面上の勝負には先輩も後輩もなく、それぞれが平等な対戦相手であって、負ければ「参りました!」の潔い言葉で終了する世界。けれど強さが経験や経歴を越える場合もありうるシビアな世界でもありそうですね。

歩にとっての将棋は、先輩に一目ぼれし、将棋で勝って告白するための手段に過ぎなかったわけですが、一緒に将棋を学んで行くにつれ、将棋の楽しさや厳しさ、勝つことの大変さを日々感じ取りながらその奥深さを知って成長していることでしょう。いずれ強くなることが彼の願いをかなえることに間違いはないわけで、後半戦は彼の勝つことへのこだわりが徐々に増していきます。もちろん、1期12話でそれがかなったかどうかは観てもお楽しみという事で♪

部活動としては最低4名の所属部員がいないと部とは呼べないそうで、うるしが部と言ってはいたものの、当初はうるし一人で活動?していたところへ歩が入り、正式な部を目指したいとのうるしの願いに答える形でさらに2名の勧誘活動も行われていく、という展開がストーリーに組み込まれています。

今回の作品は割とストーリーもそれなりに面白く、作画もそこそこきれいな仕上がりで、登場キャラはあまり多くはないもののカワイらしく個性的でキャラ立ちしていて個人的には合格点かと思います。

それでも歩は寄せてくる1

今回の作品の声優さんですが、主人公の田中 歩役は、「機動戦士ガンダム 水星の魔女」/グエル・ジェターク(グエル先輩)を演じた”阿座上 洋平”さんです。グエル先輩とはまた違ったまっすぐな物言いと、たまにまごまごする歯切れの悪さのギャップを上手く演じられていて好感が持てました。

もう一人の主人公・八乙女 うるし役は、「ウマ娘 プリティダービー」/ナリタトップロードを演じた”中村 カンナ”さんです。うるしの普段の弱冠男っぽくしゃべる口調と、歩の言葉にデレた時の突然の困惑のアドリブとても面白く上手な声優さんだと思いました。

あと、弱冠個人的な私見ですが、御影 桜子役の”洋宮 妃那(ようみや ひな)”さんですが、フワっとした高音域の声で「鬼滅の刃」/カナヲ役と言えばわかり易い”上田 麗奈”さんの声に似ていて印象に残る方です。「くノ一ツバキの胸の内」ではモクレンの役柄を演じていた方ですが、これからの活躍に期待したい声優さんですね。

最後はオープニングテーマとエンディングテーマ紹介です。

オープニングテーマ「駆け引きはポーカーフェイス/花澤香菜」
エンディングテーマ「50センチ/八乙女うるし(中村カンナ)」


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プロフィール

takapon46

Author:takapon46
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
マジンガーZにパイルダ~オン!ヤマトと999の主人公達と一緒に旅していたアニメ世代の私も今は40歳。嘘です。年齢だけは立派な50歳になりました、てへぺろ。40歳を過ぎた頃から再び、アニメの世界へ戻って来まして、今は専ら深夜帯アニメに夢中です。私なりに選りすぐりだと思うアニメを紹介しておりますので、良かったら覗いていって下さいね。

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