普段は陰キャなヘタレでも、人のためならなりふり構わず本領発揮でピンチも救う。それが、ギターヒーロー。「ぼっち・ざ・ろっく!」
営業職である私は決して営業が得意なわけではありません。もちろん、慣れた得意先ではへらへらと営業できますが、初めて接するお客様、あるいは新規開拓先ではいつも口から心臓が飛び出るほどに緊張して、なかなか100%の力を発揮できません。緊張を相手に悟られないように振る舞って営業しているつもりですが、果たして相手にはどう映っていることやら。
コロナ禍で低迷していた売り上げは徐々に回復基調にあるものの、黙ってそれを待つばかりではいられないために新規開拓も当然しないといけません。ただ、私はプレッシャーに弱い方の人間ですので、何かしら理由をつけてはテレアポやzoomでの商談という行動を先送りにしています。明日からガンバルぞ!っと。
残念ながら、今日という日のうちに今日頑張る!という気持ちと行動が伴わない人には、神様はなかなか微笑んでくれないようです。問題を先送りにするのはやはり、大抵はよろしくない結果を招きますね。
小学校の校長先生が事ある毎に全体集会で言っていた大事な言葉を思い出しました。「人には4つの気が大切です。元気!本気!根気!ブレーキ!」大人になり過ぎた今、(今かよ!)その言葉の真意を痛烈に受け止めております。ようやくあの時の先生の言葉が私の心に届きました。校長先生ありがとう!スロースターターでごめんなさい。
病院から退院してから最近は、溜まっていた2022秋アニメをせっせと観ています。その中でとても面白い作品に出会いました。女子高生ロックバンドグループの日常を描いた「ぼっち・ざ・ろっく!」です。女子高生の軽音楽部の日常を描いた「けいおん!」がかつて一世を風靡いたしましたが、こちらはお話の舞台が部活ではなく、ライブハウスが主な活動の場となっています。
どんなお話しかと言うと、人見知りでコミュ障で友達もいない主人公の女子高生が、ひょんなことからロックバンドのサポートメンバとーとして勧誘され、断り切れないままステージに立ったり、コミュ障なのにライブハウスでバイトを経験したり、ひとりでは今まで到底成し得なかった経験を積んでいき、仲間と共に音楽ライフを充実させてゆく一人の少女の非日常?をコミカルに描いたサクセスストーリー?作品です。

ギャグがメインですが、たまにシリアスなお話も入るバランスがとても心地よく、肩の力を抜いて楽しめる作品だと思います。人と接することが苦手な主人公が、自分の大好きなギターでコミュニケーションをとっていくことで徐々にコミュ障を克服していき、周りの人たちにも少しずつ彼女のすごさが知れ渡り、それと同時に友人や社会・人に認められる存在に成長していく、等身大の主人公に共感できる物語です。
ガールズバンド(ロックバンド)のお話しなのですが、現実のロックバンド「ASIAN KUNG-FU GENERATION」との関りもあるようで、主人公を含むバンドメンバー4人の名前はすべてアジカンメンバーの実際の苗字が使われています。それと12話あるお話の各サブタイトルはアジカンの曲がモチーフになっているそうです。劇中歌として主人公のバンドグループ「結束バンド」(皆さんが知っているホームセンターで売っている、あの結束バンドがバンド名なのです(笑))の曲がいろいろ流れるのですが、マジで作られていますし、ちまたでは結束バンドのアルバムが結構売れているらしいですよ。
引っ込み思案な主人公が今のままではダメだと一念発起して自分を変えようと努力する姿と、人から見られることをいつも気にしていたことが良い方に災いして、誰よりも周りの状況を客観視できることでみんながピンチの時に助けられる、まさにヒーロー的な存在になっていくストーリーが爽快で、カッコイイ作品なのです。私は原作を読んでませんので、主人公がどこまでおのれのギターの才能で社会の中でメジャーになっていくのかはわかりませんが、続きのアニメ2期・3期が登場するのを心待ちにしたいと思っています。普段は人見知りで初対面の人とは目を合わせて話をすることができないコミュ障でありながら、いざという時には底知れぬパワーをギターで魅せてくれる。
他アニメのパロディがギャグとして随所で非常に多く観られ、何のパロディかを考えるのもまたこの作品の面白いところです。そのあたりも音楽への注力と同等、スタッフの遊び心が多分に感じられて素晴らしいと思います。
「海賊王に俺はなる!」という某アニメならぬ「バンド王に私はなる!」と主人公は言ってませんが、「人気になってみんなにチヤホヤされたい!」とギターを始めたヨコシマな動機をお話の中で申しておりますので、いずれはギターで天下を取るのではないかと(笑)

幼稚園の頃は友達の輪になかなか入っていけず、遠足の時は先生とお弁当を一緒に食べていた子。小学校でも友達は出来ず、中学生になっても学校と家を往復する毎日。スマホに来るメールは家族からの連絡とお知らせクーポンだけ。それが私、”後藤 ひとり”。中学一年のある日、テレビに出ていたバンドのメンバーのインタビューをひとりは目にする。そのバンドマン曰く、実は自分は暗い学生生活を送っていた陰キャで、バンドマンは陰キャでも輝ける、と言っていたのだ。
極度の人見知りで陰キャなひとりはそれを聴いて衝撃を受ける。急に立ち上がるやいなや、「あっ、お父さん、ギター貸して!」「いいけど・・・」父の返事を聴くと、二階にギター―を探しに向かった。「バンド組んだら、こんな私でも、もしかしたら輝ける?」 ひとりはギターを持ち、姿見の前で満足げな表情を浮かべた。「ギター、上手くなる。学校でバンド組んで、それで文化祭でライブして、みんなからチヤホヤされるんだ。」そんな妄想をしながらひとりは押入れの中でギターを独学で練習。毎日6時間の練習を積み重ね、それなりの腕前になり、気が付けば3年の月日が流れていた。
高校生になって早一か月。バンドどころか友達を一人も作れずに中学を卒業してしまったひとり。それに気づき、その想いを「押し入れより愛を込めて」という曲にして、動画サイトにアップロードするひとり。彼女は時折、人気バンドのコピー曲をギターで弾いては動画投稿サイトに投稿をしていた。ひとりの音楽動画はそれなりの視聴再生数を稼ぐまでに達していた。
ひとりは視聴者からのコメントを見てバンドメンバーを集める秘策を思いつく。いかにもバンド女子だという格好をして高校へ通うという行動だった。ギターを背負い、自分の格好に見惚れながらクラスに入るが、誰もその格好に反応を示すものがいなかった。さらにロックの雑誌を広げながらいかにもロックやってます、という雰囲気を醸し出すが、これも不発に終わる。 気が付けば放課後になっていた。
学校からの帰り道、ひとりは公園で途方に暮れていた。そんなひとりに声をかける女子が現れた。「それ、ギターだよね。ギターは弾けるの?お願いがあるんだけど、今日だけうちのバンドのサポートメンバーになってくれない?急にバンドメンバーが止めちゃって。」ひとりは驚いた。彼女は”伊地知 虹夏”(いちじ にじか)という。しかし、何も答えないままにひとりはその女子に手を引かれるままに下北沢にあるライブハウスSTARRY(スターリー)に連れていかれる。
突然の出来事に平常心でいられないひとりだったが、ライブハウスに入るとそこは暗くて押入れを感じさせてくれる雰囲気で、ひとりは落ち着きを取り戻す。「自分は3万人も登録者を抱えるギターヒーロー(ネット上でのハンドルネーム)なんだから大丈夫!」そう言い聞かせた。ひとりは虹夏からバンドメンバーの"山田 リョウ”を紹介される。ボーカル兼リードギターがいないため、メンバーはドラムの虹夏とベースのリョウの二人だけだった。今日はボーカルなしでのインストロメンタルで行くそうだ。

虹夏から演奏予定のセットリストを渡されたひとりは、それを見ていけそうだと確信した。早速、3人で演奏してみるが、その後の虹夏とリョウの反応が怪しい。二人から演奏した感想がこぼれる。「度へただ。」自信たっぷりだったひとりはへこみ、そして二人に謝るのだった。ネットでは評判の腕前だったひとりは一気に自信喪失。なぜなら、ひとりは演奏が一人では上手なのに、人に合わせてギターを弾くことが初めてのため、実力を十分に発揮することが出来なかったのである。
ひとりは一緒に演奏することを辞退しそうになる。それに対してリョウも無理強いはできないと虹夏に伝える。「無理に誘ってゴメン。」虹夏がそう言うと「でも、誘ってもらってうれしかったんです。バンド組みたいと思っていて、でも集まらなくて。売れ線人気バンドのカバーを弾いてネットに上げていて。」
それを聞いた虹夏は自分がネットで良く聴く「ギターヒーロー」みたいだといった。リョウもまた、ギターヒーローのことは知っていて、とても上手いと言ってくれた。もちろん、二人ともひとりがそのギターヒーロー本人であることは知らないわけだが。有名な人でも努力の積み重ねをきっとしていると思うんだ!という虹夏のギターヒーローについての言葉を聴いて、リアルでも私のことをちゃんと見てくれているということを知ったひとりは、やる気を振り絞って立ち上がった。
「けど、こんな優しい人がいて。私に声をかけてくれて。こんな奇跡、二度と起こらない。絶対ムダにしちゃだめだ!」ひとりはそう心に言い聞かせるのだった。
「あの、私、その・・・」「もしかして出てくれる気になった、とか?」虹夏が答える。「頭ではわかっている、でもやっぱり怖い。お客さんの目線も耐えられるわけが・・・」ひとりがそう思っていると、察したリョウが段ボールを用意してくれた。「怖いならこれに入って演奏したら?」段ボールを被ったひとりは無敵なのだ。
段ボールを被ったまま、ひとりはライブでの本番をどうにか無事に終えることができた。「今日は楽しんで演奏することに集中し、技術的なところは次回から。」そう虹夏に言われたひとりは、また一緒に居て良いと言われたことで承認欲求が満たされるのだった。
ライブから帰宅する帰り道、ひとりはこころに誓う。「絶対、コミュ障直して、ギターヒーローとしての私の力を発揮するんだ!虹夏ちゃん、リョウさん、結束バンドのために・・・」(第一話)
この後のお話しで、結束バンドの4人目、”喜多 郁代”が登場いたしますのでお楽しみに!

この作品は、「まんがタイムきららMAX」に2018年3月より連載の漫画家”はまじあき”さんの同名漫画が原作です。アニメ化され2022年10月~12月に”BS11”他にて全12話が全国放送されました。同時に”Netflix”、”dアニメストア”、”U-NEXT”、”Amazon Prime Video”、”ニコニコチャンネル”他インターネットでも配信されております。
監督は”斎藤 圭一郎”さん、脚本・シリーズ構成はテレビドラマの脚本も手掛ける”吉田 恵里香”さん、キャラクターデザインは”けろりら”さん。アニメーション制作は、「明日ちゃんのセーラー服」「その着せ替え人形は恋をする」「SPY×FAMILY」「シャドーハウス」など最近の話題作を輩出している"CloverWorks"です。
今回の作品のキャストは、後藤ひとり/”青山 吉能”(よしの)さん、伊地知虹夏/”鈴代 紗弓”(すずよ さゆみ)さん、山田リョウ/”水野 朔”(さく)さん、喜多 郁代/”長谷川 育美”さん の4人が結束バンドのメンバーでメインヒロインです。どの声優さんもおそらく20代の若手の方ですが、それぞれにキャラの個性を上手く引き出して特徴づけて演じています。特に後藤ひとり役の青山 吉能さんは人見知りでコミュ障的な役柄とほめられると調子に乗るという役柄を場面に応じて面白おかしく上手に演じ分けていたようで好感が持てました。私見ですが、皆さんそれぞれが今後で大活躍が期待できる予感がいたします。
最後は曲の紹介です。聴き込むと結構クセになります!
オープニングテーマ「青春コンプレックス」
劇中歌「ギターと孤独と蒼い惑星(ほし)」5話・8話
「星座になれたら」12話
「忘れてやらない」12話
人間、ダメなところはたくさんあっても、どこか他人よりも秀でるところがあればきっと輝くことが出来る、そんなメッセージを感じるこの作品。多くの方に観ていただきたいなって思います。
見る参考になったよ、という方はぽっちいただけるとうれしいです。

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コロナ禍で低迷していた売り上げは徐々に回復基調にあるものの、黙ってそれを待つばかりではいられないために新規開拓も当然しないといけません。ただ、私はプレッシャーに弱い方の人間ですので、何かしら理由をつけてはテレアポやzoomでの商談という行動を先送りにしています。明日からガンバルぞ!っと。
残念ながら、今日という日のうちに今日頑張る!という気持ちと行動が伴わない人には、神様はなかなか微笑んでくれないようです。問題を先送りにするのはやはり、大抵はよろしくない結果を招きますね。
小学校の校長先生が事ある毎に全体集会で言っていた大事な言葉を思い出しました。「人には4つの気が大切です。元気!本気!根気!ブレーキ!」大人になり過ぎた今、(今かよ!)その言葉の真意を痛烈に受け止めております。ようやくあの時の先生の言葉が私の心に届きました。校長先生ありがとう!スロースターターでごめんなさい。
病院から退院してから最近は、溜まっていた2022秋アニメをせっせと観ています。その中でとても面白い作品に出会いました。女子高生ロックバンドグループの日常を描いた「ぼっち・ざ・ろっく!」です。女子高生の軽音楽部の日常を描いた「けいおん!」がかつて一世を風靡いたしましたが、こちらはお話の舞台が部活ではなく、ライブハウスが主な活動の場となっています。
どんなお話しかと言うと、人見知りでコミュ障で友達もいない主人公の女子高生が、ひょんなことからロックバンドのサポートメンバとーとして勧誘され、断り切れないままステージに立ったり、コミュ障なのにライブハウスでバイトを経験したり、ひとりでは今まで到底成し得なかった経験を積んでいき、仲間と共に音楽ライフを充実させてゆく一人の少女の非日常?をコミカルに描いたサクセスストーリー?作品です。

ギャグがメインですが、たまにシリアスなお話も入るバランスがとても心地よく、肩の力を抜いて楽しめる作品だと思います。人と接することが苦手な主人公が、自分の大好きなギターでコミュニケーションをとっていくことで徐々にコミュ障を克服していき、周りの人たちにも少しずつ彼女のすごさが知れ渡り、それと同時に友人や社会・人に認められる存在に成長していく、等身大の主人公に共感できる物語です。
ガールズバンド(ロックバンド)のお話しなのですが、現実のロックバンド「ASIAN KUNG-FU GENERATION」との関りもあるようで、主人公を含むバンドメンバー4人の名前はすべてアジカンメンバーの実際の苗字が使われています。それと12話あるお話の各サブタイトルはアジカンの曲がモチーフになっているそうです。劇中歌として主人公のバンドグループ「結束バンド」(皆さんが知っているホームセンターで売っている、あの結束バンドがバンド名なのです(笑))の曲がいろいろ流れるのですが、マジで作られていますし、ちまたでは結束バンドのアルバムが結構売れているらしいですよ。
引っ込み思案な主人公が今のままではダメだと一念発起して自分を変えようと努力する姿と、人から見られることをいつも気にしていたことが良い方に災いして、誰よりも周りの状況を客観視できることでみんながピンチの時に助けられる、まさにヒーロー的な存在になっていくストーリーが爽快で、カッコイイ作品なのです。私は原作を読んでませんので、主人公がどこまでおのれのギターの才能で社会の中でメジャーになっていくのかはわかりませんが、続きのアニメ2期・3期が登場するのを心待ちにしたいと思っています。普段は人見知りで初対面の人とは目を合わせて話をすることができないコミュ障でありながら、いざという時には底知れぬパワーをギターで魅せてくれる。
他アニメのパロディがギャグとして随所で非常に多く観られ、何のパロディかを考えるのもまたこの作品の面白いところです。そのあたりも音楽への注力と同等、スタッフの遊び心が多分に感じられて素晴らしいと思います。
「海賊王に俺はなる!」という某アニメならぬ「バンド王に私はなる!」と主人公は言ってませんが、「人気になってみんなにチヤホヤされたい!」とギターを始めたヨコシマな動機をお話の中で申しておりますので、いずれはギターで天下を取るのではないかと(笑)

幼稚園の頃は友達の輪になかなか入っていけず、遠足の時は先生とお弁当を一緒に食べていた子。小学校でも友達は出来ず、中学生になっても学校と家を往復する毎日。スマホに来るメールは家族からの連絡とお知らせクーポンだけ。それが私、”後藤 ひとり”。中学一年のある日、テレビに出ていたバンドのメンバーのインタビューをひとりは目にする。そのバンドマン曰く、実は自分は暗い学生生活を送っていた陰キャで、バンドマンは陰キャでも輝ける、と言っていたのだ。
極度の人見知りで陰キャなひとりはそれを聴いて衝撃を受ける。急に立ち上がるやいなや、「あっ、お父さん、ギター貸して!」「いいけど・・・」父の返事を聴くと、二階にギター―を探しに向かった。「バンド組んだら、こんな私でも、もしかしたら輝ける?」 ひとりはギターを持ち、姿見の前で満足げな表情を浮かべた。「ギター、上手くなる。学校でバンド組んで、それで文化祭でライブして、みんなからチヤホヤされるんだ。」そんな妄想をしながらひとりは押入れの中でギターを独学で練習。毎日6時間の練習を積み重ね、それなりの腕前になり、気が付けば3年の月日が流れていた。
高校生になって早一か月。バンドどころか友達を一人も作れずに中学を卒業してしまったひとり。それに気づき、その想いを「押し入れより愛を込めて」という曲にして、動画サイトにアップロードするひとり。彼女は時折、人気バンドのコピー曲をギターで弾いては動画投稿サイトに投稿をしていた。ひとりの音楽動画はそれなりの視聴再生数を稼ぐまでに達していた。
ひとりは視聴者からのコメントを見てバンドメンバーを集める秘策を思いつく。いかにもバンド女子だという格好をして高校へ通うという行動だった。ギターを背負い、自分の格好に見惚れながらクラスに入るが、誰もその格好に反応を示すものがいなかった。さらにロックの雑誌を広げながらいかにもロックやってます、という雰囲気を醸し出すが、これも不発に終わる。 気が付けば放課後になっていた。
学校からの帰り道、ひとりは公園で途方に暮れていた。そんなひとりに声をかける女子が現れた。「それ、ギターだよね。ギターは弾けるの?お願いがあるんだけど、今日だけうちのバンドのサポートメンバーになってくれない?急にバンドメンバーが止めちゃって。」ひとりは驚いた。彼女は”伊地知 虹夏”(いちじ にじか)という。しかし、何も答えないままにひとりはその女子に手を引かれるままに下北沢にあるライブハウスSTARRY(スターリー)に連れていかれる。
突然の出来事に平常心でいられないひとりだったが、ライブハウスに入るとそこは暗くて押入れを感じさせてくれる雰囲気で、ひとりは落ち着きを取り戻す。「自分は3万人も登録者を抱えるギターヒーロー(ネット上でのハンドルネーム)なんだから大丈夫!」そう言い聞かせた。ひとりは虹夏からバンドメンバーの"山田 リョウ”を紹介される。ボーカル兼リードギターがいないため、メンバーはドラムの虹夏とベースのリョウの二人だけだった。今日はボーカルなしでのインストロメンタルで行くそうだ。

虹夏から演奏予定のセットリストを渡されたひとりは、それを見ていけそうだと確信した。早速、3人で演奏してみるが、その後の虹夏とリョウの反応が怪しい。二人から演奏した感想がこぼれる。「度へただ。」自信たっぷりだったひとりはへこみ、そして二人に謝るのだった。ネットでは評判の腕前だったひとりは一気に自信喪失。なぜなら、ひとりは演奏が一人では上手なのに、人に合わせてギターを弾くことが初めてのため、実力を十分に発揮することが出来なかったのである。
ひとりは一緒に演奏することを辞退しそうになる。それに対してリョウも無理強いはできないと虹夏に伝える。「無理に誘ってゴメン。」虹夏がそう言うと「でも、誘ってもらってうれしかったんです。バンド組みたいと思っていて、でも集まらなくて。売れ線人気バンドのカバーを弾いてネットに上げていて。」
それを聞いた虹夏は自分がネットで良く聴く「ギターヒーロー」みたいだといった。リョウもまた、ギターヒーローのことは知っていて、とても上手いと言ってくれた。もちろん、二人ともひとりがそのギターヒーロー本人であることは知らないわけだが。有名な人でも努力の積み重ねをきっとしていると思うんだ!という虹夏のギターヒーローについての言葉を聴いて、リアルでも私のことをちゃんと見てくれているということを知ったひとりは、やる気を振り絞って立ち上がった。
「けど、こんな優しい人がいて。私に声をかけてくれて。こんな奇跡、二度と起こらない。絶対ムダにしちゃだめだ!」ひとりはそう心に言い聞かせるのだった。
「あの、私、その・・・」「もしかして出てくれる気になった、とか?」虹夏が答える。「頭ではわかっている、でもやっぱり怖い。お客さんの目線も耐えられるわけが・・・」ひとりがそう思っていると、察したリョウが段ボールを用意してくれた。「怖いならこれに入って演奏したら?」段ボールを被ったひとりは無敵なのだ。
段ボールを被ったまま、ひとりはライブでの本番をどうにか無事に終えることができた。「今日は楽しんで演奏することに集中し、技術的なところは次回から。」そう虹夏に言われたひとりは、また一緒に居て良いと言われたことで承認欲求が満たされるのだった。
ライブから帰宅する帰り道、ひとりはこころに誓う。「絶対、コミュ障直して、ギターヒーローとしての私の力を発揮するんだ!虹夏ちゃん、リョウさん、結束バンドのために・・・」(第一話)
この後のお話しで、結束バンドの4人目、”喜多 郁代”が登場いたしますのでお楽しみに!

この作品は、「まんがタイムきららMAX」に2018年3月より連載の漫画家”はまじあき”さんの同名漫画が原作です。アニメ化され2022年10月~12月に”BS11”他にて全12話が全国放送されました。同時に”Netflix”、”dアニメストア”、”U-NEXT”、”Amazon Prime Video”、”ニコニコチャンネル”他インターネットでも配信されております。
監督は”斎藤 圭一郎”さん、脚本・シリーズ構成はテレビドラマの脚本も手掛ける”吉田 恵里香”さん、キャラクターデザインは”けろりら”さん。アニメーション制作は、「明日ちゃんのセーラー服」「その着せ替え人形は恋をする」「SPY×FAMILY」「シャドーハウス」など最近の話題作を輩出している"CloverWorks"です。
今回の作品のキャストは、後藤ひとり/”青山 吉能”(よしの)さん、伊地知虹夏/”鈴代 紗弓”(すずよ さゆみ)さん、山田リョウ/”水野 朔”(さく)さん、喜多 郁代/”長谷川 育美”さん の4人が結束バンドのメンバーでメインヒロインです。どの声優さんもおそらく20代の若手の方ですが、それぞれにキャラの個性を上手く引き出して特徴づけて演じています。特に後藤ひとり役の青山 吉能さんは人見知りでコミュ障的な役柄とほめられると調子に乗るという役柄を場面に応じて面白おかしく上手に演じ分けていたようで好感が持てました。私見ですが、皆さんそれぞれが今後で大活躍が期待できる予感がいたします。
最後は曲の紹介です。聴き込むと結構クセになります!
オープニングテーマ「青春コンプレックス」
劇中歌「ギターと孤独と蒼い惑星(ほし)」5話・8話
「星座になれたら」12話
「忘れてやらない」12話
人間、ダメなところはたくさんあっても、どこか他人よりも秀でるところがあればきっと輝くことが出来る、そんなメッセージを感じるこの作品。多くの方に観ていただきたいなって思います。
見る参考になったよ、という方はぽっちいただけるとうれしいです。


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