幸せをつかむために、人はどうあるべきなのか?旅人が出会う寓話的人間世界。「キノの旅 -the Beautiful World- 」

数ヶ月前の話になるが、おすすめアニメ情報館TAKAYAにD・I・T通信社(”D・I・Tのピストル”管理人)からとある情報が流れてきた。どうやらそれは、数十年に一度のハレー彗星の接近にも似た感動に出会えるかもしれない、千載一遇のチャンス(ちょっと盛り過ぎ?)、アニメの再来なのである。知る人ぞ知る作品、「キノの旅」というアニメを皆さんはご存知だろうか?2003年にWOWOWで全13話が放送された作品(制作会社A・C・G・T)なのだが、その作品の続編なのか、はたまたリメイク版なのか、10月7日(土)0:30~BS11で新たに放送が始まるというのだ。私はその情報を得てからすぐに2003年版「キノの旅-the Beautiful World-」を観た。ジャンルは”ファンタジー”。ちなみに、2017年10月放送のタイトルは「キノの旅-the Beautiful World- the Animated Series」である。

観終わった感想は、正直、またしても彼にしてやられた、と思ったほど上質な作品であった。”D・I・T通信社”、なかなかいい仕事しています。この作品がどういった内容か簡単に言うと、ファンタジーの世界の中で主人公が、バイクで様々な国を旅して周り、行く先々の国の異なる文化や慣習に触れ、そこに暮らす人々との出会いから、人間のいろんな生き方を体験するという物語である。

ライトノベル作家の”時雨沢恵一”さんの同タイトル小説が2000年3月に”電撃hp”(ライトノベル中心の小説誌)に掲載され、その後文庫本化されてシリーズ累計770万部を超えるヒット作に。主に小学生から高校生までに向けてわかりやすい表現で書いたとの作者コメントがあるそうですが、私は原作を読んではいないので何とも言えませんが、アニメを見る限りでは結構、人間性を問う奥の深いテーマが掲げられた大人向けの作品だと感じました。これを小学生はどの程度理解できるのだろうか?とにかく、それはさておいても、大人が十分に観るに耐えられる、いや、むしろ大人が観たほうが良い作品かもしれません。この13話の他に2005年2月には劇場版「キノの旅 何かをするために-life goes on-」が単館で上映されたようです。そして、2007年4月にも「キノの旅 病気の国-For You-」が劇場で上映となっています。

物語は1話完結型で大抵、”〇〇の国”というタイトルに。その各話はそれぞれが異なった国のお話で、文化・文明が全く異なっており、国民の持っている価値観もその国の技術レベルも千差万別でファンタジーさながらなストーリー仕立てであります。人間の本質を探るような内容が大方を占め、行き過ぎた人間の考え方や行動がもたらすものが、決して幸せな状況を生み出さないことを諭すような、まさしく寓話的な作品です。人間である以上、間違ったことも愚かなことも誰もが隣り合わせに生きているわけで、こうした作品は多くの大人の方に改めて、”人間とはこういう危うい生き物である”ということを戒めを持って感じてほしい作品であります。

キノの旅2

主人公”キノ”は、一見、男の子と見間違えるような黒い短髪に軍用服に似た身なりのボーイッシュな10代の女の子。相棒の”エルメス”という名の、人間と会話が出来る”モトラド”(飛ぶことが出来ない二輪車)に乗っていろんな国を旅している。この世界での一人旅は危険である。国は大抵、城壁で囲われていて、その国なりのルールがそれぞれに存在する。国と国の間はいわば無法地帯。盗賊たちが横行する広く危険な一体である。国から国に渡るにも旅は命がけである。彼女が一人で旅していられるのは、彼女自身がすごく運動神経が良いことと合わせて、”パースエイダー”(銃器)の扱いに優れているからだ。戦闘・サバイバル技術は非常に高く、自分で自分を守ることができる。44口径のリボルバー拳銃(彼女はこれをカノンと呼んでいる)、22口径・レーザーサイト付自動式拳銃(森の人)、ライフル銃(フルート)の3丁を常備し、その他にも全身にたくさんのナイフを忍ばせている。

彼女の旅の日課(仕事は)は必ず、日の出とともに起きること、パースエイダーの抜き打ちをすること(体につけている銃のホルダーから素早く銃を抜いて打つ訓練)、エルメスをたたき起こすことである。彼女には旅の目的はない。目的も計画性もない旅だけれど、他の人と違っていることは、”生きようと思って彼女は生きている”ということだ。彼女には旅をする上での彼女なりのルールがある。その国に入国をしたら滞在期間は必ず3日間と決めている。3日もあればその国がどんな国かが解るというのだ。それ以上、長くその場所にいると居心地が良くなり、そこに居座ってしまうらしい。旅人が旅を止めてしまっては旅人でなくなってしまうというもっともなルール。目的はない旅だけれど彼女は相棒のエルメスにこう言う。「世界にいろんな国があることを知るのは楽しい」「旅で次の出会いや発見をしたいと思っている」と。

やはり、旅とは人生に置き換えられることが多い言葉に思えます。上記のキノの言葉も旅を人生と置き換えるとまさにぴったりなフレーズに。そして、物語の中でキノは人からの問いかけにこう答える。「旅人さん、旅で一番大事なことは?」「簡単です。命を亡くさないことです。」人生においても、大事なことはやはり、命を亡くさないこと。命を失くしては人生は続けられないですものね。

作品の魅力はもちろん作品自体のストーリーが第一です。しかしながら、この作品は彼女自身のキャラの魅力によるところも大きいように感じます。彼女は10代でありながら自分の考えをしっかりと持っている少女で、この物語の中での人々との会話でもしっかりとした自論を語っています。良いものは良い。悪いものは悪いと。そして彼女はこの物語の中で数々の名言を残しているのでそんなところにも注目してもらえたら楽しいかと。そんな彼女でもときには弱気でセンチメンタルになる一場面も登場します。エルメスにこう語る場面も。「星空を見上げてこんな時には考え込んでしまうよ。旅の意味や生きる意味を。明日の空は青いだろうか?」

キノの旅6

彼女がどうして旅人となったのかはみなさんも気になるところではあるかと。これについては第4話でそのきっかけのエピソードが登場します。そこで”旅人キノ”のもとを作り上げることになる人との出会いが。そして全13話の中の後半の方でキノが師匠と呼ぶようになる方との出会いが登場します。旅に出かけられるようになるためのいろんな修行を積む話は劇場版にて語られていますので、劇場版「何かをするために」も必見です。

声優さんについては、主人公のキノは女優の”前田愛”さんが演じておりました。演技なのかわかりませんが、あまり抑揚のない一遍等な話口調が独特で、それが逆にキノというキャラを徐々に形作っていき、後には彼女以外にキノはいないと思わせてくれるくらいに馴染んでしまのが不思議です。モトラドのエルメスは”桐ケ瀬龍史”さんが演じており、機械的な淡々とした話し言葉がハマっております。時折、人間っぽい感情が漏れるところが相棒として面白く、そんなバランスを上手く演じているように見えます。このお話の最終話にはゲストキャラとして”さくら”という女の子が登場しますが、彼女を今をときめくメジャー声優の”悠木碧”さんが声優初出演として演じております。14年も前の作品なので、間違いなく彼女が小学生の時の出演だと思われます。そして、なんと10月からのキノの旅の”キノ”役は悠木碧さんが抜擢されております。思い出深い作品への再登場で、彼女がキノをどう演じるかがこれまた、楽しみです。

「人は誰でも空を行く鳥を見るとさ、旅に出たくなるそうだ。昔、誰かが教えてくれた。」と、キノは作中でこんなことも話しております。私の場合、「ストレスが溜まると人はアニメが観たくなるそうだ。」と誰かに語りたいものです。リアルな世界での旅は、日本国内なら安全ですが、良い子のみなさんは先ず、この2003年版のアニメを観てから旅に出ましょうね!うちの近所のTSUTAYAには置いてましたよ。そして、10月放送もぜひ、見比べてくださいね!こちらはこちらで洗練されたキノに出会える予感がします。

キノの旅4

オープニングテーマ「all the way/下川みくに」
エンディングテーマ 「the Beautiful World/前田愛」

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No title

今回はキノの旅の紹介ですね。
キノの旅自体は確か本当に少しだけ見た事がありましたが、
あの雰囲気には引き込まれるものがありましたね~。
旅の目的がない旅、3日間だけ滞在する、
少しの期間であってもその国、そこに暮らす人々と、
どういう出会いが待っているのかと思うと気になるところですね(´∀`)
10月からの放送も楽しみですね~。

Re: いらっしゃいませ、ツバサ様

ツバサ様、ご来店ありがとうございます。

TAKAYAも時々古いものを小出しに致します。
ちょっと前の作品でも、今見ても色あせない
良いものはみなさんにぜひ、観てもらいたいと
思って紹介しています。
良い意味で、骨董品のようなものかもしれません。
まあ、新しい作品よりは全般に飛びつきにくい
かもしれませんが、解る方には解るかなって。

確かに、この作品は独特の雰囲気が有りますよね。
チーンと音がなって画像が止まるような演出が
毎回有りますよね。
何かこの場面で見る側に考えろと言わんばかりの
THINKING TIMEが訪れます。
割と意味深な物語なので通して13話と劇場版を
それぞれ2回観ましたが。

キノさん、ある意味、ボクTUEEE系ですね(笑)
絶対負けません!
そして優しさもクールなところも両方持っていて
なかなか素敵です。

10月のキノさんがどんな登場をするのか、悠木碧さんが
どういう具合につくってくるのかとても楽しみですね。

コメントありがとうございました(^_^)
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